「当店は両替はいたしません」の張り紙の理由
ときどき、コンビニのレジなどで見かける「当店は両替はいたしません」の張り紙。友人の警察官に話を聞いてみると、カタコトの日本語を装った窃盗団による両替詐欺が流行ったことが原因らしい。
こうした、お金のやりとりに関する詐欺は古典落語の「壷算(壷算用)」にも登場する。「壷算」のストーリーに出てくる騙しのプロットはこんな感じだ。
●3文の「小さい壷」を瀬戸物屋で買う。(文は室町から明治の時代の通貨の単位)
●「やっぱり、6文の「中くらいの壷」が欲しかった」と瀬戸物屋に説明し、さっきの「小さい壷」を返品して、3文の返金を受ける。
●客は、この(返金された)3文とさっき「小さい壷」を買ったときに払った3文の合計が6文になるので「6文の壷を渡せ」と瀬戸物屋の店番を説得する。
詐欺をテーマにした落語は「時そば」が有名だが、「壷算」の噺は、そこに兄貴分が登場したり、値引き交渉があったり、ソロバンで計算すると客の言う通りの結果になったり、抱腹絶倒なのでぜひ寄席で満喫していただきたい。
あなたの好きなトランプは?
「好きなカード…、何でもいいので言って下さい」。マジシャンはこんなセリフをたまに観客に投げかける。10年くらい前では「ハートのエース」をリクエストする人が多かった。これはキャンディーズのヒット曲「ハートのエースが出てこない」(1975年)がその理由だと筆者は想像している。それくらい、当時は日本中の誰もがこの曲を口ずさんでいた。
マジックの世界では、観客が任意に言ったカードを当てるのは難しいトリックといわれている。なぜなら、マジシャンの用意したトランプが同じカード(たとえばスペードの10ばかり)であれば、「好きなカードを選んで下さい」と裏向きにトランプを差し出しても、観客はスペードの10を選ぶしかない。
ところが、観客が自由に言ったカードを当てるマジックも多く存在する。たとえば、マジック界の巨匠、ダイ・バーノンが原案のトリック「BRAIN WAVE DECK」は世界中のマジシャンたちに愛され、マジックショップでは大ヒット商品になった。
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