本や書類をらくらくデジタル化
ツンデレBDついに最終回!身の回りの書類をデータ化しよう
2012年12月26日 09時00分更新
田中葵
頭脳明晰・才色兼備の優等生だが、実は機械がニガテ。…だったが、赤司のおかげで最近ちょっとだけデジタル化がわかってきた。
赤司
葵の同級生。デジタル全般に強く、敵視されながらも機械オンチの葵を手伝ってくれる。果たして彼の目的とは……?
試験明けなのにまた仕事を頼まれた!
「今度の試験、私があんたをぶち負かしてあげるわ」
二週間前、私は赤司に宣戦布告した。
赤司というのは一緒にクラス委員をやっている同級生で、テストではいつも学年一位、家は大金持ち(という噂)、学校では知らぬ者がいないという男。
そして私は入学以来ずっと学年二位。今まで一度も勝てたことがない。
でも、こうぶちまけてしまったのは、こいつが嫌いだから──というだけでもない。
こいつは何の苦労もなく何でもできる。傍から見れば羨ましい限りだけど、本人が楽しいかというと話は別よね。
負けて、悔しがって……そんな体験をしたことがないのは寂しいことだ
と思う。まあ負け続きの私が言ってもあまり説得力がないけど。
とにかく、こいつに一度くらい「違う」気分を味わわせてやりたかったのよ。
「葵ちゃん大丈夫? メトロノームみたいにふらふらしてるよ?」
「だいじょぶだいじょぶ、眠くなんてないから……」
でも悲しいかな凡人の私は、睡眠時間を削って勉強するしかないのよ!
「葵さん、ひどい頭をしてますね?」
「寝癖以外のことを言ってるなら張り倒すわよ」
しかも諸悪の根源である赤司まで寄ってくるし。
まあ頭どころか顔もひどいのは自覚している。目の下に隈が真っ青なんだけど、校則で化粧は禁止されているし。
「どうせ私は頭も顔も脳味噌もひどいわよ……」
「いえ、葵さんはいつも通りに今日も可愛いですよ?」
こういう台詞をけろっと真顔で言うから怖いのよ、この男。でもそういう台詞は私じゃなくてファンの女の子に言ってやりなさいよ。
そこでぴんぽんぱんぽーん、と校内放送を知らせるメロディが流れた。
『二年A組の田中葵さん、生徒会室までお願いします』
私、何もやらかしてないわよ!? ……でもなんだか嫌な予感がするわ。
***
「いや、ちょっと頼みたいことがあってさ」
慌てて生徒会室に飛び込んだ私に、生徒会長はのほほんと笑って言った。
「そこの棚に今まで生徒会でやった仕事の書類がたくさんあるでしょ? いい加減場所がなくて、でもデジタル化すればぜんぶ空くよねって話になって」
「……それを私がやるんですか?」
「だって田中さん、そういうの得意でしょ」
いいえ会長、あなたに無茶を言われて仕方なしにできるようになっただけです。
会長はふっと意地悪く笑い、
「田中さん、何回か生徒会のパソコンを私用に使ったでしょ」
ばれてた!
確かに今まで少し……ええ、少しだけ生徒会準備室のパソコンやスキャナを借りたことがあるけれど。でも今それをネタに脅されるとは思わなかったわ。
自業自得と言えばそれまでだけど、でも、
「……やるの、期末試験が終わった後でいいですよね?」
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