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T教授の「戦略的衝動買い」 第224回

クラウド時代のPCレススキャナー「ADS-2500W」を納得買い!

2012年12月26日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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ブラザーのサーバーを経由してクラウド連携
今後のサービス追加も可能か

 現在、スキャンデータの転送先としてサポートされているクラウドサービスは、Picasa、Google Doc、Flickr、Facebook、Dropbox、Evernoteの6種類。スキャンデータは、いったんブラザーのサーバーを経由して転送処理されるので、将来のクラウドサービスの増加、APIなどの仕様変更などにも対処は可能なようだ。

現在は6種類のクラウドサービスに対応している。ブラザーのプライベートサーバー経由なので、クラウドサービス側の仕様変更や、新規サービスにも、理論上は対応可能だ

まずは任意のクラウドサービスを選択して、ブラザーのサーバーと関連付けるために、「仮登録ID」を取得する

 PCレスでのスキャン操作は極めて簡単だ。アップロードしたい目的のクラウドサービスが決まっていれば、ADS-2500Wの液晶パネルに表示されるガイドを参照して、ブラザーの専用サイトで表示される「仮登録ID」を、タッチパネルから入力するだけで関連付けは終了する。

今回唯一、設定のためにPCを使用したのがここ。スマートフォンでもできるだろう。ブラザーのサーバーで希望のクラウドサービスを選択して仮登録IDを取得。仮登録IDの使用期限は24時間

仮登録IDの11桁の数字を、ADS-2500Wのタッチパネルから入力。これで任意のクラウドサービスへのスキャンとダイレクトアップロードの設定はすべて完了だ

 複数のクラウドサービスへのアップロードや、特定のメールアドレス宛の添付送信処理、USBメモリーへの出力など、使用頻度の高い定形的な操作は、一連の操作手順を「お気に入り」に登録できる。いったん登録しておけば、操作は「お気に入り」から目的の操作処理を選択して、原稿をセットして読み込ませるだけで、すべてパーフェクトに終了する。

頻繁に利用するクラウドサービスへのアップロードは、手順を「お気に入り」にショートカット登録可能だ。筆者は利用頻度の高いDropboxとEvernoteを登録した

実際にあるドキュメントをスキャンして、EvernoteにPCレスで自動直接送信してみた。数十枚を一気にアップロードすると言った無茶しない限り、パフォーマンスは十分だ

Dropboxでも同様の処理をしてみたが、こちらもあっけないほど簡単に完了した

 購入からほぼ1ヵ月経過したADS-2500Wは、今日も机の脇でせっせと、EvernoteやDropboxにデータを機敏にアップロードしてくれている。ADS-2500Wは、「日本独自の自炊ソリューション」にも多少の色気を見せた大量原稿高速スキャンという機能も搭載しながら、「クラウドダイレクト」という時代を先取りした、ブラザーらしいドキュメントスキャナーだ。

実際にDropboxにアップロードした画像。スマートフォンでもPCでも、iPadでも、すべてのクライアントでいつでもどこでも見られる便利さは最高だ

他人にも公開しているFacebookでスキャナーを頻繁に使うシーンはあまり思い当たらないが、ものは試しにやってみた

スキャンデータをUSBメモリーに転送する時の設定画面。PDFかJPEGを選択できるが、これはクラウドサービスにアップロードするときも同様。原稿サイズやカラー、白黒の設定なども同じ。これらの要素を組み合わせた自分のパターンを決めて、その手順を「お気に入り」に登録しておけば、以後はボタン一発で超簡単な転送やアップロードが実現する

 ネットワークテクノロジーの進化による真のクラウド時代の到来は、日本の周辺機器メーカーにとって、従来のPCとの主従関係を断ち切って一大飛躍を期待できる、チャンスなのかもしれない。ほかのスキャナーメーカーにも、PC中心のワールドからの脱却を象徴する新製品の登場を期待したいものだ。雲も神と同様に、「自ら助くる者を助く」のだ。「Cloud (God) helps those who help themselves.」(^_^;)

筆者宅の机のサイドで縦横無尽の活躍をしているADS-2500W

KYBER SmartCardBoxに続いて、GALAXY Camera(右)にLiveScribeのWi-Fiデジタルペン(手前)、そしてブラザーのADS-2500Wと、我が家にはもはや「周辺機器」とは呼べなくなった、PCレスのデバイスが勢ぞろいした。2013年はクラウドダイレクトの年にしよう

■関連サイト

T教授

今回の衝動買い

アイテム:ブラザー ADS-2500W
価格:Amazonにて4万3490円で購入

T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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