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こんなに値下がってた!? 2012年中に買うべきデジタル機器 第2回

あの大画面テレビやBDレコが激安!? 今年中に買うべきAV機器!

2012年12月25日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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上位モデルとほぼ同じネットワーク機能を搭載!
5万円前後でも力の入れ方が並みでないソニー「STR-DN2030」

ソニー「STR-DN2030」

ソニー「STR-DN2030」。最安で4万8000円前後

 最後に紹介するのはAVアンプ。AVアンプというと、ホームシアターに憧れる人でも敬遠しがち。スピーカーを部屋に何本も置けないし、その分予算もたくさんかかってしまうからだ。

デノン「AVR-2113」

デノン「AVR-2113」

 しかし、AVアンプだからといって必ず5.1chのスピーカーをつなぐ必要はない。普通にテレビの両脇に2本スピーカーを置くだけだっていい。というのも、最近のAVアンプではネットワークプレーヤー機能の内蔵など、オーディオ再生としての機能も充実しているからだ。

 しかも、実売で5万円を切る価格帯でも、こうした機能は各社のAVアンプが一通り備えている。最上位機で開発された技術を転用することで、身近な価格のモデルでも最上位機と変わらない機能が搭載できてしまうのだ。

 例えばデノンの「AVR-2113」や、オンキヨーの「TX-NR616」など、音質の点でも評価の高いモデルは数多い。いずれもネットワークプレーヤー機能も備えたお買い得度の高い製品だ。

 そんななかで筆者がもっともお買い得と感じるのが、ソニー「STR-DN2030」。今秋発売の最新モデルだが、価格は当初の7万円前後から最安で4万8000円前後までこなれてきている。この価格も大きな魅力だが、このモデルの凄いところは、機能の充実ぶりだ。

従来の上位機種の性能をほぼ丸ごと踏襲!

STR-DN2030の前面パネル。最近のAVアンプとしてはボタン類はやや多め。前面には、ビデオ入力とUSB端子、音場測定用マイク入力、ヘッドフォン出力がある

STR-DN2030の前面パネル。最近のAVアンプとしてはボタン類はやや多め。前面には、ビデオ入力とUSB端子、音場測定用マイク入力、ヘッドフォン出力がある

 まずはHDMIが8系統と出力3系統装備。上位機は前面にHDMI端子を備えるが、背面の装備は同様だ。HDMI機器の増加でテレビのHDMI入力が足りないという人も少なくないと思うが、これだけあれば端子が不足することはないだろう。

 そして、ネットワーク機能に関しては上級機と同じ基板を採用しており、最大192kHz/24ビット(2ch/5.1ch)のハイレゾ音源対応も同一。ネットワークオーディオ再生でよく使われるFLACやWAV形式にも対応する。

HDMI入力8系統が壮観な背面パネル。LAN端子もハブ機能付きで4系統を備える。スピーカー出力は7系統となる

HDMI入力8系統が壮観な背面パネル。LAN端子もハブ機能付きで4系統を備える。スピーカー出力は7系統となる

 AVアンプと言えども、基本的にはオーディオアンプだから、これだけ多機能で価格も安いとなると、音の点で心配になる人もいるだろう。その点も驚かされるが、実は本機の音もかなり優れている。

STR-DN2030のメイン基板。「TA-DA3600ES」と同等の性能を誇る

STR-DN2030のメイン基板。「TA-DA3600ES」と同等の性能を誇る

 ベースとなるのは2年前に発売された「TA-DA3600ES」(実売価格7万円前後)で、パワーアンプ部などは、ディスクリート構成のワイドバンド・メタルコアモジュールを採用するなど、同一グレードとなっている。さらに、回路設計の改善などにより、グラウンド経路の短縮を果たし、ノイズの影響を減らすなど、さらに音質を磨き上げている。

 事実上、TA-DA3800ESとでも名付けられるはずのモデルであって、5万円未満のAVアンプとはグレードが違う。最新AVアンプの魅力をより多くの人に知ってもらいたいというメッセージが詰まったソニーの戦略的なモデルと言える。

接続した機器を操作するためのボタンを装備した多機能リモコンが付属。サラウンドモードの切り換えボタンなども備える

接続した機器を操作するためのボタンを装備した多機能リモコンが付属。サラウンドモードの切り換えボタンなども備える

 その音も、チャンネルセパレーションがよく、サラウンド空間の広がりがよい再現だ。アクション映画の爆発音など、絶対的なパワー感は多少不足はあるものの、よほどの大音量でなければ大きな差とは感じにくい。むしろ、小音量で気持ち良くサラウンド感が得られる細やかな再現力が優れている方が実用上は有利だろう。

 また、同社自慢の自動音場補正は、周波数特性と音量レベルの補正に加えて、位相特性までも補正するので、異なるスピーカーの組み合わせでも音のつながりのよいサラウンドを楽しめるなど、使いやすさも優秀。

 ソースの選択やサラウンドモードの切り換え、多彩な動画配信サービス(なんとブラビアのネットワーク機能で採用されているソニー・エンタテインメント・ネットワークに対応!)などを手軽に十字キーで操作できるGUIなど、初心者にとっても使いやすくなっている。

 ネットワークプレーヤーがほしい、音のいいアンプもほしいというなら、それぞれを手に入れるよりも、AVアンプの方がお買い得。サラウンドを実現するかどうかの判断は後回しにして、まずは最新AVアンプの魅力に気付いてほしい。

不景気な世の中だからこそ、より良い物を厳しく探したい

 AV機器の価格下落は深刻なほどで、実際多くの人が驚いたのではないかと思う。魅力のない製品がそのために投げ売りされるのは当然だが、かなりの優れた製品でありながら価格はかなり安くなっている。

 デフレの世の中は消費者にとってもよいことばかりではないが、少なくとも良い物をお手頃で手に入れるチャンスではある。今回の記事を参考にベストなお買い物をしてほしい。

 さて、そろそろ帰省やレジャーに出かける準備をしている人も多いと思う。そこで次回は出かける前に買っておきたい外出先で便利なお買い得製品を紹介していく。

■Amazon.co.jpで購入

 

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