なんとしてでも86の前に出たいデイ2
11月4日デイ2、午前7時42分。パルクフェルメを出たメロン号が朝一発目のショートサービスに入ってきた。再度のコンディションチェックとともに、デイ2用に温存しておいたミディアムコンパウンドのタイヤをフロントに装着する。CUSCO 86をむかえ撃つ準備は万端だ。
この時点でのJN-3クラストップは、40:53.4で久與レビン(山口清司選手/島津雅彦選手組)。パワー的に不利なテンロクマシンでトップに立つのは快挙といっていいだろう。そこから10.8秒後方の2番手にメロン号、さらにメロン号から8.7秒置いた3番手にCUSCO 86が入っている。
再スタート前、コドライバーの田中選手が筆者に提案した。
田中選手 「初っ端のSS6はアタックをかけます。そのタイムを見てCUSCO 86との差が広がっているようなら、あとはその差を維持しつつゴールまで無事にたどり着けるように、作戦を安全策に切り替えます」
眞貝選手のドライバーチャンプと田中選手のコドライバーチャンプ、その両方を獲るには何としてもトップの久與レビンを下さなければならない。しかし、マシンが万全ではない状況ではリスクが大きく、無理をすればドライバーチャンプ獲得にも赤信号が灯ってしまう。つまり田中選手は、自らのチャンプの権利を放棄してでも、眞貝選手のドライバーチャンプ獲得を優先することを決意したのだ。
筆者は、田中選手のこの英断を追認する。こうして、2日目の方針が決まった。あとはCUSCO 86を押さえ込みながら、ゴールまでマシンを持ち込むのみだ!
SS(距離) | ステージタイム(トップ差) | クラス総合タイム(トップ差) |
---|---|---|
SS6/Gampo West Ⅰ (7.51km) | 6:58.3(TOP) | 48:02.5(+9.6) |
SS7/Tsukude Ⅰ (3.81km) | 2:21.9(+1.3) | 50:24.4(+8.7) |
SS8/Houraisen-Short Ⅰ (2.48km) | 2:11.0(+4.0) | 52:35.4(+12.7) |
SS8 Houraisen-Short Ⅰ
SS8スタート観客視点(メロン号)
SS8スタート観客視点(CUSCO 86)
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