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日本各地のかっこいいスポットを愛でる!

ビッグサイトから見える青海コンテナ埠頭内部を見てきた

2012年12月29日 15時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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埠頭内のコンテナ搬送は超スムーズ展開

 埠頭内のコンテナ搬送に使用される車両は2種類。ストラドルキャリアとトランステナーで、取材をした公共ターミナルではストラドルキャリアが走行していた。

コンテナを運ぶストラドルキャリア。正面から見るとやたらと無骨かっこいい

 見た目でいくと、自走式UFOキャッチャーのようなもので、コンテナとコンテナの間を通行して、指定のコンテナをガントリークレーンまで運んだり、港からコンテナに運び出すトラックの荷台に載せたりするのが役目。運転席は通常の車両のように進行方向に対して正面ではなく、真横になっている。これは前進後退が多く、視認性を確保するためのシート向きだ。

何気なく並ぶコンテナだが、上部にある黄色と黒で塗られたストライプ柄のシールでサイズを識別している。シール無しは通常の40フィートコンテナで、シール付きは通常より1フィート(約30cm)背が高いハイキューブコンテナ。右写真は通常サイズとハイキューブコンテナが混在しているところ。高さの違いもよくわかるハズ

 青海埠頭内のストラドルキャリアは、コンテナ4段にまで対応するため、写真を見ても分かる通り、コンテナは縦に最大で4個に統一されている。コンテナの長さは20フィートと40フィートが主流で、青海コンテナ埠頭もその2種類のサイズしか存在しない。

ストラドルキャリアはミニカーで欲しいデザインだ

コンテナとコンテナの間に入って、目的のコンテナをキャッチアップする直前。微調整ナシに一時停車からリフトアップをしていた

コンテナのコーナースポットに挿し込むロックピンのアップ。先端部が回転してホールドになる。30tあたりまで耐える仕様だ

こちらは青海南ふ頭公園から見たところで、トランステナーを視認できる。トランステナーはより一層UFOキャッチャーっぽい

 コンテナの搬送は、スプレッダー同様にコーナーポケットに対してロックピンを挿入する。写真を見てもわかるが、穴を狙うのは難しい位置に操縦席があるのだが、眺めていたところ、一時停止して即キャッチばかりで、卓越した技術が炸裂していた。
 トラックに荷積みする場合も同様。停車位置=トラック側のロックピンにジャストに位置といった具合だった。そのため、気がつくとさきほど撮影していたトラックがもう発車しているという状況がとても刺激的だった。

停車するトラックにサクっとコンテナが荷積みされたら、トラックが発進し、すぐに新しいトラックが入ってくるローテーションがスピーディーかつエンドレスで続いていた

トラック側のロックピン。ロックピンを手動で回転してコンテナを固定する

 さて1日に運ばれるコンテナの数は多いときで1200個。確認はどうしているのか気になるところだが、アナログとデジタルによる多重チェックを採用しているそうだ。コンテナに書かれた英数字の目視確認に加えて、トラックへの荷積み時にも目視チェック。さらにトラックが出入りするゲートでのデジタルチェック……というようにして積み間違えなどのエラーを防いでいるそうだ。

関係者じゃなくても間近で見られる
青海南ふ頭公園から見てみよう

 青海南ふ頭公園側からはほとんど見えない公共ターミナル側を中心に写真で紹介してきた。青海コンテナ埠頭は関係者以外立入禁止だが、すぐ隣りにある青海南ふ頭公園は誰でも入れる。この公園からは北側の専用ターミナルを一望できる。またトランステナー待ちのトラックがズラっと並ぶところや、スピーディーにコンテナが運ばれるところも見られるため、ぜひ立ち寄ってほしいスポットだ。

青海南ふ頭公園から見た青海コンテナ埠頭。取材で訪れた公共ターミナル第0バースは停泊中の船よりも奥だ

キリンさんを眺めて取材終了

 記事の掲載時期はちょうどコミケ目前。大江戸温泉に立ち寄るがてら、青海南ふ頭公園から青海コンテナ埠頭を眺めると、青海コンテナ埠頭がどういった場所なのかよく理解できるはずだ。

筆者紹介――林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター。ときどきフォトグラファー。巨大建築物やら研究施設の写真の同人誌もちまちま発行している。

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