2560×1600ドットの高解像度はデジタルイラスト制作にどんなメリットが?
デル30型液晶「U3011」で挑む、編集部ナカムラの年末お絵描き (2/2)
2012年12月25日 11時00分更新
いざお絵かき開始! ナカムラは大画面を使いこなせるのか?
筆者は、イベントや即売会に出展する際には作品を冊子やポスターに印刷している。趣味でやっているお絵描きとはいえ、作品の見栄えを少しでも良くするために、できるだけ色にはこだわりたいものだ。この点「U3011」は、sRGBよりも広い色域を表現するAdobeRGBに対応しており、より繊細な色表現が可能になる。また、B5冊子やA3ポスターなどを原寸で表示できるので、より完成品をイメージしやすい環境で制作できるはずだ。
期待に胸を躍らせながら、さっそくイラスト制作を開始する。筆者がメインで使用しているツールは、ペンタブレットがワコムの「BAMBOO CT650」、ソフトはSystemax「SAI」やCELSYS「ComicStudio」、そして言わずと知れた「Photoshop」など。今回は、一番使い慣れたSAIを使用してカラーイラストを描いていく。
今回作成するイラストのサイズは、横1600×縦1200ドット、解像度は300dpiだ。フル画面での作業は、ディスプレーがあまりに高解像度のため、描画領域からツールパレットが遠くなり、操作がし難くなると予想していた。しかし、アンドゥ・リドゥや選択範囲・カット&ペーストなど、よく使うツールは予めショートカットに登録してあるので、下書き~ペン入れの過程でデメリットを感じることはなかった。なによりも、ズームなしの100%表示で全体を見渡せるメリットは大きい。
また、SAIはツールパレットの位置がほぼ固定されているが、Photoshopなら大きさや位置を変えれば十分に対応できる。
ちなみに筆者が使っているペンタブは、描画領域はA5サイズほぼと同じで、実際のディスプレーのサイズと縦横比にかなりのギャップがある。筆者は小さいペンタブの方が使いやすいので、サイズは気にならないが、縦横比が違うと操作にクセが生まれて描き難くなる。縦横比の違いが気になる場合は、ペンタブの操作領域と画面の操作領域を合わせる必要がある。ペンタブと画面の操作領域の設定の仕方を以下にまとめた。
さて、線画が完成したので、今回はここまで。次回はこの線画に彩色をしながら、「U3011」の色彩表現や、カラーキャリブレーション機能について紹介していく。