内部アーキテクチャの変更により
新ソケットSocket FM2を採用
Trinityでは内部アーキテクチャの変更により電源設計の大幅な改修が必要となり、904ピンの新ソケットSocket FM2が採用される。残念ながらLlano世代のSocket FM1との互換性はなくマザーボードは新規購入が必須となる。
対応チップセットは既存のAMD A75/A55に加えて、AMD A85Xが新たに追加された。こちらはAMD A75の上位に当たる製品で、PCI-Express2.0(x16)のレーン分割が可能となりCrossFire Xを正式にサポート。さらにSATA3.0(6Gbps)が6ポートから8ポートへと増加されるなど、拡張面での強化が中心だ。特にコンシューマー向けチップセットでは、初めて8台のストレージをサポートしており、動画エンコードや録画用マシンなど大容量のデータ保存する場合には有力な選択肢となるだろう。
チップセットのスペック表 | |||
---|---|---|---|
型番 | AMD A85X | AMD A75 | AMD A55 |
開発コードネーム | Hudson D4 | Hudson D3 | Hudson D2 |
Serial ATA | SATA3.0×8 | SATA3.0×6 | SATA2.0×6 |
RAIDレベル | 0/1/5/10 | 0/1/10 | 0/1/10 |
PCIe(x16)レーン | (x16)×1/(x8)×2 | x16×1 | x16×1 |
CrossFire対応 | ○ | - | - |
PCI | 3 | 3 | 3 |
USB 3.0 | 4 | 4 | 0 |
USB 2.0 | 10 | 10 | 14 |
Socket FM2のオススメマザーボードを紹介
さて、APUとチップセットの説明が終わったところで、ここからは筆者が独断と偏見で選んだTrinity向けおすすめマザーボードをいくつか紹介していくことにしよう。
オーバークロック上等のハイエンドモデル
ASUSTeK「F2A85-V PRO」
製品情報:http://www.asus.co.jp/Motherboards/AMD_Socket_FM2/F2A85V_PRO/
実売価格:1万3000円前後
「F2A85-V PRO」は、チップセットにAMD A85Xを搭載したATXフォームファクター対応マザーボード。CPUコア6フェーズ、アンコア2フェーズ、メモリ2フェーズの3系統の電源回路をデジタル化した“トリプルデジタル電源回路”や、APU向けの独立クロックジェネレーターを実装することで、オーバークロック耐性を高めたハイエンドモデルだ。ちなみに先日行なわれたAMDのオーバークロックイベントでも使用されており、その耐性はまさに折り紙つき。ぜひコア倍率固定が解除された「K」シリーズと組み合わせて使用したい。
コスパ最高のMicro ATXマザーボード
ASRock「FM2A75M-DGS」
製品情報:http://www.asrock.com/mb/AMD/FM2A75M-DGS/index.jp.asp
実売価格:6000円前後
続いて紹介するのはASRock「FM2A75M-DGS」だ。こちらはAMD A75チップセットを採用したMicro ATXマザーボードで、機能を絞り実売価格6,000円の低価格を実現したコストパフォーマンスモデル。とはいえ、SATA3.0やUSB 3.0など最新インターフェースはしっかりと実装され、CPU電源周りには固体コンデンサーが採用されるなどその基本性能は高い。
ASRockらしく、XFast RAM、XFast LAN、XFast USBなどの独自機能も豊富に用意されており、コストを抑えつつパフォーマンスに妥協したくないというユーザーにオススメだ。
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