このページの本文へ

エンジンの中まで見える!?

空の安全を支える日本航空の整備工場に潜入!

2012年12月03日 23時33分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

それではお待ちかね 格納庫での整備を見学!

こちらは整備ではなく駐機中のボーイング767-300ER。ハンガーの中は非常に広く、767~777クラスなら3機は並んで駐機できる広さがある

 それではお待ちかねの格納庫へと行ってみよう。整備中の機体の見学会は定期的に催されているとのことだが、なかなか実際に体験する機会は滅多にない。普段はゲートから、あるいは中から見るしかない飛行機の足下にまで行ってじっくり見られるのは、こういう機会くらいのものだ。

767の周囲を回ってみた。翼を真下から眺めたり、エンジンの中を覗いたりと、飛行機をじっくり見られる貴重な機会

 今回見学するのは、ボーイング777-200ERのC整備の様子。すでに2週間ほど作業をしており、あと4日ほどで終わるという。今日は主翼にある可動部分(動翼)を動かして整備の状態を確認する「フライトコントロール」の確認が行なわれているという。

大きな足場に隠れてわかりにくいが、777の整備現場がこちら

本日見学する777-200ER「JA702J」。10年前から運航中の現役バリバリの機体

整備中の主翼。翼幅60mを超えるので足場も大きい

こちらは垂直尾翼を囲んでいる足場。見上げるほど巨大ながら、レールでハンガー内を移動できる

 動翼の動作確認は、コクピットで操作して実際にエルロン(補助翼)やフラップ(高揚力装置)、スピードブレーキなどの各部を動かす。旅客機内で窓から主翼を眺めていると、離着陸の際に「ウィーン」という動作音と共にこれらの動翼が動いているのが見えるだろう。これらは飛行の要となるものなので、数ミリ単位の精度で調整されているという。

スピードブレーキの試験中のようす。減速時に主翼の上に立ち上がり、抵抗となってスピードを落とす。ちなみに上がる角度が違う1枚が見えるが、これはこれで正常動作とのこと。飛行中にこれを見て、心配になるお客さんもいるそうだが、これで大丈夫なのです

フライトコントロールの整備を担当するリーダーである吉本整備士。一級整備士の中でもエキスパートと呼ばれる、25年以上の経歴を持つ数少ないベテラン整備士

検査に使う道具を手に、精度について説明中。数ミリ単位の誤差しか許容されない

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ