フィルムが劣化する前にデジタル化しよう
【ツンデレBD】フィルムをデータ化して保存しよう
2012年12月04日 11時00分更新
●フィルムをスキャンしてみよう!
「では、今回はフラットヘッドスキャナーでフィルムをスキャンしてみます。
できれば手袋を用意して、スキャナーやフィルムに指紋が付かないよう注意しましょう。エアスプレーなどを使ってできるだけ埃も払ってください」
「なんか、化学の実験みたいな神経質な作業ね……」
「だってせっかく写真を保存するのに、埃で汚くなっていたら悲しいではないですか。まずはスキャナーに付属しているホルダーにフィルムを固定します」
「フィルムの形状は何種類かありまして、それぞれ対応したホルダーがあります」
フィルムの形状の種類 | |
---|---|
35mmストリップ | 日本での主流サイズ。6コマずつ繋がっているフィルム |
35mmマウント | 1コマずつカットし、専用枠(マウント)に入れたフィルム |
ブローニー | 中判カメラに利用されるフィルム。一部のトイカメラでも利用されている |
4×5フィルム | 大判カメラに利用されるフィルム。他にもいくつかサイズがある |
「ご家庭にあるのはたいてい35mmフィルムと思われます。ブローニーフィルムや大判カメラ用のフィルムを使うのは、カメラを趣味にしている方やプロですね」
「そして丁寧に埃を払いながらホルダーにフィルムをセット、それをスキャナーにセットすればスキャンできます。古いフィルムの場合は特に丁寧に作業してくださいね」
●フィルムをスキャン、画質調整
「ところでフィルムには、サイズのほかにも種類を分ける方法があるのですが……」
「原材料!」
「ええ、葵さんが優秀な生徒で僕は嬉しいです。ですが今は別の話題です」
うわ、あからさまに格下扱いされてるわ私。あんたもこの学校の生徒でしょうに。
「フィルムは色で分けることができます。葵さんの持っているそのフィルム、色が本来のものと違うでしょう」
「この、顔が気持ち悪い緑色をしてて宇宙人みたいに見える奴のこと?」
「……ご自分のお爺さんなんですから、もう少し優しく言ってあげてください」
フィルムの種類 | |
---|---|
ポジフィルム | フィルムに被写体の色がそのまま形成される。その場で写真の内容を確認することができる |
ネガフィルム | 被写体の色が反転してフィルムに形成される。現像が容易で、機材や薬品管理も安価ですむ |
「一般家庭用に売られていたのはおおむねネガフィルムです。肌色を反転すると緑色になるので不気味ですけど。
スキャンする際には、ポジフィルムかネガフィルムかを指定してやる必要があります。さもないと美しい思い出も反転しかねませんので」
「他にもスキャナー用のソフトで解像度や画質を選ぶことができます。これは紙や写真をスキャンするときと変わりませんね」
「そういえば、何枚もまとめてスキャンしたものをどうやって一枚ずつ分けるの?」
「きちんどホルダーにフィルムをセットしていれば、スキャナーが自動で切り分けてくれます。むろん、自分で取り込み範囲を決めることも可能ですが」
またどうしても払いきれなかった埃やフィルムの傷を、赤外線を使って自動で検出、その部分を補正してくれるスキャナーもあります」
「おお、自動お掃除機能!」
「限度はありますので、できる限り綺麗にしておくに超したことはないですが……」
「さて、無事にフィルムをデータ化することができたら、画像を自由に編集、加工することもできるようになります。またHDDやディスクにきちんと保存しておきましょう」
「フィルムがぼろぼろになって、データも消えたら泣くに泣けないわね」
「そもそもデジタルデータはまだ保存性が疑問視されがちですしね。きちんと管理しておかなければならないのは、アナログもデジタルも一緒です」
「……なんか綺麗にまとまって、赤司のくせにむかつくわ」
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