将来的に150Mbpsになるかもしれない!?
3Gでも安定した通信が魅力の「EMOBILE LTE」
国内でモバイルルーターと言えば、忘れてはならないのがイー・モバイル。3Gサービスがメインだった頃に他社よりも高速化に注力し、少しずつ速度を高めて最終的には「EMOBILE G4」で下り最大42Mbpsまで高速化した。
「EMOBILE LTE」というLTEサービスを開始した現在は、他社LTEサービスと同様の下り最大75Mbpsとなっている。ただし、下り最大75Mbpsとなるのは、同社に割り当てられた15MHz幅の周波数のうち、10MHz幅をLTEに使っている基地局のみであり、一部にとどまる(それ以外のエリアは下り最大37.5Mbps)。
LTEは2012年3月のサービス開始からで、現在のところ地下鉄の駅や商業施設などではLTEサービス圏外になることが多い。ただし、3Gも含めればすでに開業から5年以上たっており、都市圏であれば、ドコモやauと比べてサービスエリアが大きく劣っているということはない。地下鉄駅をはじめ、商業施設の中などもエリアになっているため、安心して利用できると言えよう。
しかも、3Gでも安定して速度が出るのがイー・モバイルの特徴。その理由として、イー・モバイルの端末はモバイルルーターの販売が主で、音声端末などはあまり稼動していないからと思われる。
実際に使ってみると、スマートフォンの利用が多いと思われる場所や時間帯でも、イー・モバイルなら比較的混雑なしで通信できる印象を受けた。
EMOBILE LTEで利用できるモバイルルーターは現在までに3機種。最新となる「Pocket WiFi LTE」(GL04P)はLTEの中でもさらに高速な「UE Category4」に対応し、下り最大150Mbpsの通信がハードウェア上は可能であるという。
ただし、下り最大150Mbpsの速度を実現するには、今後予定されている1.7GHz帯(5MHz幅)の追加割り当てをイー・モバイルが獲得し、しかも合計20MHz幅すべてをLTEで利用することが必要だ。というわけであくまでハードウェア上は可能という理解をしておいた方がよさそうだ。
どれも一長一短
エリアや既存契約から判断するのがよさそう
各社のモバイル高速通信サービスを比べてみると、手放しでおすすめできるサービスも、逆に絶対におすすめできないサービスもない。利用料も各社で異なるが、使いたい場所で使えなければ多少安くても意味をなさないサービスで、反対に多少高くてもその分快適ならばまったく問題ない。
とすれば、判断の決め手は使いたい場所で快適に使えるかどうかがいちばん重要となる。次回は、東京都内を今回の5台のモバイルルーターを持って歩きまわり、使い心地を確かめてみる。
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