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知らざれざるASUS製ビデオカードの作り込み具合を徹底調査! 第2回

ASUS製ビデオカードのクーリング性能に迫る【ミドルクラス編】

2012年12月05日 11時00分更新

文● 藤田 忠

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「GTX660 TI-DC2」シリーズとの相違点はわずか

 「GeForce GTX 660」を搭載する「GTX660-DC2」シリーズのDirectCU IIクーラーを分解。補助電源が6ピン×1になるなど、基板デザインは変わるものの、クーラー自体の相違点は、ほとんどなかった。より静かに、そこそこの3D性能を求めるユーザーには、「GTX660-DC2」シリーズはねらい目になりそうだ。

「GeForce GTX 660」を搭載する「GTX660-DC2-2GD5」を分解

VRM部のヒートシンクがなくなっているが、「GTX660 TI-DC2」シリーズと部品構成はほぼ同じ

VRM部は基板後方になっており、ヒートシンクはなく冷却は空冷のみになっている

約8mmの極太ヒートパイプとフィンで構成されるヒートシンクは、「GTX670-DC2」や「GTX660 TI-DC2」シリーズと同じ形状になっている

受熱ベース部も同じ構造で、GPUコアと3本のヒートパイプが直接接触する仕組みだ

クーラーを覆い、ファンを固定するカバー部はプラスチック製になっている

11枚の羽を備える7.5cmのファンを2基装備する

「GTX660 TI-DC2」が採用するDirectCU IIクーラーと同じ、FirstD製ファンを搭載している

発熱量の低下にともないフィン放熱面積が減少

 2万円アンダーで購入できるミドルクラスGPUの「GeForce GTX 650 Ti」を搭載するASUS製ビデオカードは、GTX 660 Tiや660と同じく3モデルあるが、オーバークロックモデルとリファレンスクロックモデルで、採用しているクーラーが違っている。まずは、DirectCU IIクーラーを採用する「GTX650TI-DC2O-1GD5」を分解しよう。

「GeForce GTX 650Ti」を搭載する「GTX650TI-DC2O-1GD5」を分解

ファンを固定するステーがあるため、部品数は8パーツになっている

「GTX650TI-DC2」シリーズもVRM部にヒートシンクはなく、冷却は空冷のみになる

受熱ベース部はアルミ削り出しのヒートシンクに変わり、ベース部から3本のヒートパイプで熱を放熱フィン側に移動させる仕組みだ

3本のヒートパイプが、GPUコアと直接接触する仕組み

クーラーを覆い、ファンを固定するカバー部は「GTX670-DC2」シリーズと同じ金属製を採用

「GTX660 TI-DC2」や「GTX660-DC2」シリーズよりも大きな8cmファンを2基装備

0.25A動作で、最大回転数は3600rpmのEVERFLOW製「T128010SH」を搭載している

アルミ削り出しヒートシンクのみのリファレンスクロックモデル

 コアの動作クロックがリファレンス準拠となる「GTX650TI-1GD5」は、DirectCU IIクーラーではなく、「Dual Fan Cooling」クーラーを採用。ただ、クーラー部のカバー形状やファン固定の仕組みは、ほとんど同じだ。

同じく「GeForce GTX 650Ti」を搭載する「GTX650TI-1GD5」を分解

DirectCU IIクーラーではなくなるが、補強ステーを装備するなど、ASUSならではの作りになっている

ファン用の電源コネクター形状が違っているが、コンデンサーなどの配置や採用されているパーツは同じだ

アルミ削り出しのヒートシンクを採用。細かく放熱フィンが作られている

アルミ削り出しヒートシンクのため、受熱ベース部もアルミ製だ

DirectCUのロゴこそ入っていないが、形状はほとんど同じ。カバー厚も2mm近くと厚いので、ノイズ元となるファンの回転ブレなどの心配もない

「GTX650TI-DC2」シリーズのDirectCU IIクーラーと同じ8cmファンを2基装備する

ファンも「GTX650TI-DC2」シリーズのDirectCU IIクーラーと同じ、0.25A、最大回転数3600rpmの「T128010SH」を採用

※:ビデオカードを分解するとメーカーの保証を受けられなくなります。分解することで発生する不都合について、編集部では一切責任を負いません。

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