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知らざれざるASUS製ビデオカードの作り込み具合を徹底調査! 第1回

ASUS製ビデオカードのクーリング性能に迫る【ハイエンド編】

2012年12月01日 11時00分更新

文● 藤田 忠

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ハイエンドモデル2製品を分解して徹底チェック

 次は、最新ゲームはもちろん、来年登場予定の重量級ゲームも快適に遊べるハイエンドGPUの「GeForce GTX 680」と「GeForce GTX 670」に採用されている「DirectCU II」クーラーを見ていこう。
 といっても、この2製品の違いは一目瞭然で、NVIDIAシングルGPUの最上位となる「GeForce GTX 680」を搭載する「GTX680ーDC2」シリーズは、圧倒的な迫力を醸し出す3スロット占有仕様になっている。

「GeForce GTX 680」と「GeForce GTX 670」に採用されている「DirectCU II」クーラー。同じデュアルファンだが、「GTX680ーDC2」シリーズ(写真左)は3スロット占有仕様になっている

 細かい違いはさておき、「GTX680ーDC2」シリーズが採用するDirectCU IIクーラーのインパクトは絶大。「最上位ビデオカード搭載!!」という優越感をくすぐること間違いなしだろう。

細かいところにも気配りされたDirectCU IIクーラー

オーバークロックモデルの「GTX680-DC2O-2GD5」を分解して、その構造を理解しよう

 というわけで、まずは「GTX680ーDC2」シリーズが採用する3スロット仕様のDirectCU IIクーラーを分解したのだが、その部品数は、食玩や雑誌おまけのプラモデル並みにある……。クーラーが組まれた状態や店頭ではわかりづらいが、ビデオカード裏面を保護し、基板の歪みも抑えるプレートやクーラーの重みをしっかり支える補助プレート。さらにファンのブレを抑えるアルミ製ファン固定部と、一般的なクーラーとは、ひと味違った構成になっている。

3スロットタイプのDirectCU IIクーラーは、8つのパーツで構成されている。なお、ファンは固定部から外すこともできる

クーラーを外した状態。VRM部は別途ヒートシンクが取り付けられている

ヒートシンク部。約7mmの極太ヒートパイプが5本使われており、GPUコア受熱ベース部と2つのアルミフィンで構成。ベース部の熱は2つのフィンにヒートパイプで移動させて放熱する

受熱ベース部は、ヒートパイプとGPUコアが直接接触する仕組みだ。受熱ベース部はメモリーチップとは接触していない

クーラーを覆うカバーも金属を採用。ヒートシンクと直接接触はしていないが、放熱効果を高める効果を望める

ファン固定部も、一般的なクーラとは、ひと味違うしっかりした作りになっている。これなら、ファン高回転時の軸ブレなどによるノイズの心配も無用だろう

約9.2cmのファンを搭載。ロットで変わる可能性もあるが、今回分解した製品にはEVERFLOW製が採用されていた。同社のデータシートでは最大回転数は3450rpmで、風量は93.94CFMになっていた

裏面プレートと補強ステー。補強ステーの剛性は非常に高く、ボード長と重量のあるGTX680をしっかり支えてくれる。リファレンスモデルや他社製にはないうれしいこだわりだ

 次は「GeForce GTX 670」を搭載する「GTX670-DC2」シリーズが搭載している2スロット仕様のDirectCU IIクーラーをバラしてみよう。

「GeForce GTX 670」を搭載する「GTX670-DC2-2GD5」を分解

補強ステーが無くなるなどの違いはあるが、アルミ製ファン固定部や裏面プレートなどは形状こそ違うが備わっている

VRM部は端子側になっている。ヒートシンクを装備しているのは同じだ

左右の放熱フィン部に計5本のヒートパイプで熱を移動する仕組み。フィンに凹凸をつけることで、より放熱面積を増やしている

受熱ベース部。5本のヒートパイプの内2本はベース部で繋がっており、効率良くフィンへ熱を分散移動させられるようになっている

クーラーを覆うカバーは3スロットモデルと同じ金属製を採用している

ファン固定部。約5cmのファンを2基搭載し、カバー部にネジで固定されている

ファンは0.35A動作で、最大回転数が3300rpmのFirstD製「FD7010H12S」を搭載している

基板の歪みを軽減する金属製の裏面プレートを装備。後方の凸スリット部はヒートシンクを支える役目も担っている

※:ビデオカードを分解するとメーカーの保証を受けられなくなります。分解することで発生する不都合について、編集部では一切責任を負いません。

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