ARMプロセッサーがあらゆる場所に入り込む
IT業界の勝者は変われど、ARMコアは使い続けられる
スマートフォンやタブレットなど目に見える端末の話題が見出しを飾る中、East氏はモバイル業界全体について、表面ではなく土台に起こっている変化を指摘する。「エキサイティングなのは電話ではない。通信機能、データをいつでもどこでも届けることができる。これがエキサイティングなことだ。世界が小さくなっている」と語る。
今後はウェアラブルコンピュータに代表されるように、あらゆる日常のオブジェクトにテクノロジーが入っていくと予想する。これは人間がテクノロジーを奴隷にすることを可能にする。「現在はまだ、人間が技術の奴隷になっている。人間が技術を奴隷にして便利に使いこなすことで、デジタルの世界が現実のものになっていく」。
なお、スマートフォンではAppleとSamsungの2社が利益を独占している状態だが、これについて聞かれると、「競争は人間の本質。リーダーは生まれては消えていく」と述べる。East氏は業界や競合を観察したといいながら、「われわれは誰が勝者になってもいいように、意図的に中立的なビジネスモデルを設計した」とARMの強さの本質的な秘密を明かした。