スクロールのスムーズさでは
AQUOS PHONE SERIEの凄みを実感
最初はスクロールテスト。Gmailで500通のメールを受信しておき、スクロールで500通に達するまでの時間をチェックする。これは3回ストップウォッチで計測し、その最速値と平均値を掲載している。古いメールへ短時間で達したほうが優秀だ。
もうひとつのチェックポイントとして前回から、Gmailの受信メールを1回だけスクロールし、何秒間スクロールし続けるかを見る。そして何通分遡れるのか、より長く、多くのメールを遡れれば、それだけ滑らかなタッチ操作と感じられるはずだ。これも3回チェックして、こちらは「最長スクロール時間/最多メール数」を掲載した。
なおどちらのテストも片手操作で行う。その結果が以下の表だ。
Optimus G | AQUOS PHONE SERIE | STREAM | |
---|---|---|---|
最速タイム | 9秒5 | 6秒1 | 6秒7 |
平均タイム | 9秒8 | 6秒4 | 8秒6 |
1回スクロール (最長/表示数) |
2秒5/69通 | 6秒4/112通 | 3秒1/70通 |
まずは500通スクロール。これまでの連載ではテスト中に10秒以上かかる端末が含まれていたが、この3機種は最速、平均ともに10秒を切った。とくにAQUOS PHOEN SERIE SHL21は6秒1と5秒台に近付いた。これまで連載の最速はHTC Jで、5秒4というタイムを出しているのだが(関連記事)、AQUOS PHONE SERIE SHL21はとにかく滑らかで、引っ掛かりが感じられない。連続して指を動かしているときに、スクロールがゆっくりになることはあるのだが、止まっているという感じが無い。とても気持ちがいいスクロールだ。
そのためか1回のスクロールでも、最長で6秒もずーっと画面が流れ続けた。前回のISW16SHも同様に長かったので、このあたりはシャープの得意とするところなのだろう。
次に500通スクロールのタイムが短かいのはSTREAM。平均値が8秒台でバラツキがある。ハマれば速いということだ。引っ掛かりが多いので、滑らかさでは他の2機種より劣る印象だが、最速値が出たときは引っ掛かりがほとんどなく、そうなるとグンと速く感じる。
1回あたりのスクロールではOtpmius Gと似ていて、すぐに止まってしまう。
Optmius Gは500通スクロールのタイムは他の2機種に負けたが、引っ掛かりの面ではSTREAMよりスムーズに感じた。それでもタイムが短縮されないのが難しいところで、画面と本体サイズが大きいのも影響があるのかもしれない。1回のスクロール時間も伸びない。試しに両手操作に変えると一気にスクロール時間が伸びた。
このようにスクロールテストはAQUOS PHONE SERIEが実測値、そしてタッチ操作をしたときの感触もまさにパーフェクト。他の2機種もこれまでの機種との比較を考えると成績は決して悪くない。
文字入力は1分前半で横並び
本体の大きさが影響した
次にGmailの新規作成画面で文字入力をテスト。これも片手操作だ。文章はいつも通り以下の文章を入力する。
「お世話になっております。ライターの小林です。明日の13時にASCII.jpの件、よろしくお願いいたします。」
3回入力で、最速値と平均値を掲載。変換する際は予測変換は使わず、文字を入力してからの変換としている。
Optimus G | AQUOS PHONE SERIE | STREAM | |
---|---|---|---|
入力プログラム | LGキーボード 2.2.4 | iWnn IME SH edition | FSKAREN 2.1.0 |
最速タイム | 1分1秒8 | 1分5秒5 | 1分1秒2 |
平均タイム | 1分9秒8 | 1分19秒5 | 1分7秒6 |
結果は1分1秒2~1分5秒5。たしかに早いのだが、これまでのテストでは50秒台の機種も結構ある。とくに第6回のGALAXY S IIIは55秒2だった(関連記事)。もちろん毎回入力環境に違いがあるので誤差はあるが、それにしても最新機種でスペックも悪くないのに夏モデルと5秒以上の差。いったい何が違うのだろうか?
まず最速である1分1秒2のSTREAMだが、片手操作しやすいサイズで、本体の幅もホールドしやすい。だが文字種の切り替えボタンが、画面左下ではなく、その1つ上にある。左下にはキーボード(QWERTYと10キー、手書き)の切り替えボタンになっており、これに筆者が慣れていないというのが大きかった。テストではアルファベットは文字種を切り替えて入力しているので戸惑ってしまうのだ。逆にその点に慣れていれば50秒台は出せるはずだ。
次にOptimus G。これはSTREAMとは逆にホールドが不安定。幅自体は広いとは感じないのだが、画面サイズが大きく、指を動かす時に不安定になりやすい。ただキーボード自体は右に寄った独自のもの。そのため文字入力のキーには指が届きやすい。しかし、今度は文字の入力部分が窮屈になるのだ。
AQUOS PHONE ZETA SHL21は最速値も、平均値も他の2機種よりちょっと遅く意外な結果に。本体の幅とキーボードが広く、その影響が大きいと感じた。Optimus Gとは反対で、若干指を伸ばして押している。設定にはキーサイズの変更もあるので、カスタマイズ次第でタイムを短くする余地はある。誤入力はほとんど無く、タッチの感度が悪いわけではまったくない。
3機種ともタッチの反応は良好で、本体の幅、キーボードの大きさで差が出てきたようだ。画面は大きい方がよいけど、本体は幅を抑え目に……大画面化が進むスマホで「手に合う機種」を探すというのは、文字入力という面では意外に大切かもしれない。
さて、次ページでは注目の通信速度の結果を紹介する。
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