おしゃれな重低音重視モデル
デノン「AH-C100」
「Lifestyle」ブランドとして、4つのシリーズの製品を展開するデノン。その1つである「URBAN RAVER」は、ハウス系サウンドなどに合う重低音を指向したシリーズだ。
そのURBAN RAVERの「AH-C100」(予想実売価格1万円前後)は12月発売予定の最新モデルで、すでに登場している「AH-C300」の弟モデルとなる。
使用ユニットは直系11.5cmで、ネオジウムマグネットの採用のほか、振動板の前後に音圧バランスを調整する構造を加えている。ハウジングはアルミ合金と樹脂のハイブリットで振動への対策も図られている。カラーリングはブラックのハウジング部分は共通だが、青いラインと赤いラインの2種類が選べる。
サイズはカナル型としても小さめで、装着すると耳の中にすっぽりと収まってしまう。髪をかき上げたときに引っかかることもなく、装着感は実に軽快。シリコン素材の低反発イヤピースがソフトにフィットすることもあり、装着していることを忘れてしまいそうだ。
爽快で見晴らしのいいサウンド
洗練された上品な音
音質評価
- 解像感 :★★★★
- ボーカル:★★★
- 低音 :★★
- 音場感 :★★★★
重低音タイプという点では、驚くほどの量感などはなく、どちらかというとタイトな再現。ポップスを聴くと、ドラムの力感などはやや軽くなってしまうが、ベースラインは明瞭でリズム感がいい再現だ。
中高音はさらに解像感が高く、ボーカルの微妙なニュアンスやコーラスとの美しいハーモニーがつぶさに描き出される。都会的というか上品な傾向ではあるが、爽快で見晴らしのよい再現で、気持ちのいい音だ。
ジャズはウッドベースの胴鳴りが少し細身になるものの、音色の再現やトランペットのデリケートな音色の変化などは巧みに再現される。個人的にはもうちょっと熱気のある再現でもいいかと思う。
クラシックは楽器の音色の再現が見事でホールの響きなどもしっかりと再現されるなど、音場感にも優れる。ただし、ホールのやや後ろの席で聴いている感じで、一斉に楽器が鳴り響くときの力強さやスケール感は小さめだ。
アニソンはボーカルはやや細身になるものの、歌声の力強さやニュアンスはよく出る。こちらも残念ながら高域はややキツめの再現だ。
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