米国外でエンタメ系サービスは利用できるか?
Surfaceを米国外に持ち出して、サービス提供外の地域でインターネットに接続させたところ、ビデオアプリの「Xbox Video」のストアはそのまま閲覧できる状態で残っていた。ただし購入プロセスを進めていくと、ダウンロード開始時点でストップしてしまう。
表示された警告メッセージには「現在購入を行なっている場所は、あなたがXbox Liveアカウントで登録した場所とは異なる」と出ている。つまりXbox Live(=Microsoftアカウント)の登録情報とサービスの提供地域が一致しない限り、これらサービスは利用できないということだ。
IPアドレスそのものでサービスがブロックされているようで、これはストリーミングサービスを利用すると顕著だ。先ほど購入プロセスのみ完了させた「Step Up」をストリーミング再生しようとしたところ、やはりエラーで中断してしまった。
一方で、すでにダウンロードを済ませてある「The Amazing Spider-Man」と「Abraham Lincoln」については、問題なく再生できた。ダウンロードファイルは扱いとしてはオフライン再生と同じで、IPアドレスブロックの影響を受けないようだ。
ひとつ興味深い現象は、飛行機搭乗中に再生を開始した「Abraham Lincoln」の再生期限が切れた後、デスクトップのExplorerから直接ファイルを再生しようとしたところ、下の画面のようなエラーが表示された。この状況では、再生期限が過ぎてもファイルは削除されず、そのままライブラリに残る形になる。今回は米国にいないためテストできなかったが、ここで再び購入プロセスを経過すると、再ダウンロードせずとも残ったファイルをそのまま再生可能にできるかもしれない。
Xbox VideoとXbox Musicでもうひとつ興味深い現象が、ビデオ/オーディオファイルをコピーや移動しても、そのまま再生可能な点だ。楽曲はさることながら、例えば「The Amazing Spider-Man」をSurfaceに挿入したmicro SDメモリーカード上に転送したところ、カードからでも再生が可能だった。
ただしDRMで指定された再生期限はカウントが継続しているし、先ほど再生途中だった頭出し情報は維持されず、最初からの再生となった。重要なのは、ストレージ容量の限られているSurfaceでは、外部メディアにこれらダウンロードファイルを保存することで、本体の容量不足を稼げるという点だ。これにより、容量の大きいメディアファイルを一時的に外部メディアに待避、といった使い方が可能になる。
バッテリー駆動時間とメディアファイルの取り扱いの柔軟性は、Surfaceのメリットと言える。今後のコンテンツの充実しだいでは、比較的使いやすいエンタメ系タブレットとしても評価できるかもしれない。