ビッグデータ時代の課題にも取り組むNEC
一方で、遠藤社長は、ビッグデータ時代における課題のひとつを次のように指摘した。
「ビッグデータから導き出した判断によって、インフラが構築され、それが世の中を動かすことになる。しかし、もし、センサーやカメラ、スマートデバイスなどから収集されるデータが、盗聴や改ざんによって、誤った情報となり、それが大量に収集されるとどうなるか。判断が誤り、インフラやサービスなどにも大きな影響を与えることになる」
ビッグデータ時代においては、「大量データ・情報の収集」、「データ・情報分析」、「価値創造」という3点が重要な要素だとするが、とくに、「大量データ・情報の収集」の領域においては、セキュリティが重要な意味を持つことを示してみせた。
NECでは、そうした課題に対応するために、センサーなどにセキュリティ機能を搭載する小型、軽量の技術として、「TWINE」を開発。これによって、センサーやカメラなどの機器における盗聴、改ざんなどの危険性を防止できるなどと説明した。
NECは、2017年に向けたグループビジョンとして、「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現するグローバルリーディングカンパニー」を掲げている。
NECは、ビッグデータを活用することで、このビジョンを達成しようと考えている。それは、「効率化」という第2の資源を生み出すことが可能にする考えのようだ。
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