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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第279回

病気にもめげない猫「ミラクルとめ」さん

2012年11月16日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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今度はみけが病気に

 みけはその年に亡くなったのだが、話はそこで終わらず、なんと、翌年にはとめにも病気が見つかったのだ。

 これまた大病で、余命いくばくもないと医者に宣告されたというので、今度はとめの見舞いに行かねば行かねばとずっと思っていたのだけれども、なかなか行けず。

 その間、危ないといわれて入院しては奇跡的に復活を繰り返して、いつの間にか「ミラクルとめ」として頑張ってたのだ。すごいものである。猫の病気ってわからんもんなんだよな。うちの猫が亡くなったときも、宣告されてから復活したことあったし。

 で、やっと京都訪問の時間をとることができ、見舞いに行けたのである。

 いやあ、実は過保護ハウスでぐったりしてたみけの記憶が強いので、そんな状態なのかと思ってたら、元気に家の中を歩き回っているではないか。しかも元気な頃はなかなか客には懐かなかったのに、すぐに撫でさせてくれた(冒頭写真)。

 翌朝にはドアの前でお出迎え。ちなみに右手のドアの一部が空いているのは、家主が自分で猫用に穴をあけたもの。溺愛されてます。

階段の上にちょこんとすわってるとめ。こうしてみるとまだ毛並みもしっかりしていて元気そうなのがまた泣けます(2012年10月 オリンパス OM-D E-M5)

階段の上にちょこんとすわってるとめ。こうしてみるとまだ毛並みもしっかりしていて元気そうなのがまた泣けます(2012年10月 オリンパス OM-D E-M5)

 でも、やっぱり歩く姿をみるとひょこひょこしてて、健康じゃないのだなというのはすぐわかる。

 夜になると、風邪を引いてるのに客がきたからとついテンションがあがっちゃって疲れてぐったりしてる子供みたいなもんで、ベッドの中でこんな感じに。

猫ベッドの中で心なしか元気のないとめ。疲れちゃったようです。お大事に(2012年10月 オリンパス OM-D E-M5)

猫ベッドの中で心なしか元気のないとめ。疲れちゃったようです。お大事に(2012年10月 オリンパス OM-D E-M5)

 客がきて遊んじゃって疲れちゃったのね。すまん。

 実は、飼い猫が大病を患うと大変なのである。何しろ健康保険は効かないし(ペット用の保険もあるけど、かなり高いらしい)、レントゲンをとるとか抗ガン剤を打つとか輸血するとか(うちの猫が亡くなるときは2回ほど輸血もした)、そういうややこしい治療が長引くと金銭的負担がでかいのだ。

 その上、薬も飲ませなきゃいけないし、時には病人食(人じゃないから病猫食)を無理に食べさせないといけないこともある。

 私も彼も自由業で基本的に家で仕事をしてるからマメに看病できちゃうけど、勤め人だとそうもいかないから大変なはずだ。

 昔の人は犬や猫が病気になってもまあ寿命だからしょうがないやといいつつ、死ぬときは死ぬさって感じでゆるくつきあってたよな、それが理想かもしれないけど、今は治るかもしれないと思うとつい病院にいってしまうよねと、ビールを飲みながらそんな話をしてたのでした。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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