外観から見るタッチで使いやすい一体型はどれだ?
まずはデザインを軸とした使いやすさをチェックしてみよう。今回は20型ディスプレー搭載機が「VAIO Tap 20」(以下VAIO Tap)と「TouchSmart All-in-One 20-d080jp」(以下TouchSmart)。23型ディスプレー搭載機が「ESPRIMO FH98/JD」(以下ESPRIMO)と、2種類に分かれている。外観のデザインはそれぞれ異なっているので、特集第1回の変形ノートのようなカテゴリー分けはできない。また、全製品が10点マルチタッチに対応しているので、その点でも優劣はない。
オーソドックスな一体型パソコンのデザインを継承しているのがESPRIMOだ。液晶ディスプレーを大型化したようなデザインで、23型/フルHD解像度のタッチディスプレーを備えた本体を、1本足のスタンドで支えたデザインをしている。ディスプレーが大きく、スタンドのせいで高さがあることと、全体が角張っていて色も黒ということもあってか、目の前に置くとやや威圧感のあるデザインだ。ディスプレー下部には円筒を横に倒した形状のスピーカーが内蔵されている(スピーカーについては後述)。
ディスプレーの上下角を変えられる一体型パソコンは珍しくないが、ESPRIMOは左右への首振りも可能となっている。首振りは左右30度、上下は0~30度の間で可能。家族で囲んで使う際などに、任意の向きに向けやすいのは便利だ。上下角はそれほど大きく変わらないので、のぞき込むように使うのには適さないとも言えそうだが、そもそも背が高い(437mm)製品なので、そういう使い方はあまりしないかもしれない。
全体に大柄なので奥行きも広そうに見えるが、実は209mmしかない。ディスプレーサイズに制約されなければ、設置場所はそれほど選ばない。テレビパソコンでもあるので、むしろテレビ配線に制約されるケースの方が多いかもしれない。
TouchSmartは一見オーソドックスでありながらも、少し変わったデザインの一体型パソコンである。20型/1600×900ドットのタッチディスプレーを、湾曲したアームが下から持ち上げるように支えたデザインをしている。ディスプレー部は黒でアームは銀、スタンド部はダークシルバーの配色。曲線的な形状とサイズの関係もあってか、目の前にあっても威圧感のような印象はない。
ディスプレーを支えるアームは上下角を変えられる。数値の表記はないが、角度はおおむね0~24度くらいだ。左右の首振りはできない。デザインはともかく、機能面ではオーソドックスな一体型パソコンのそれと考えていいだろう。のぞき込むようにして多人数で使うのには、あまり向かない。ちなみにスピーカーはディスプレーの下部に埋め込まれている。
奥行きは205mmと、実はESPRIMOと1cmも変わらない。ディスプレーサイズも一回り小さいので、設置場所の自由度は高いだろう。
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