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パナ「DIGA」 VS ソニー「BDZ」秋の最新BDレコ10番勝負! 第3回

歴史的僅差もついに決着! パナ VS ソニー BDレコ決戦

2012年10月31日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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BDレコーダー10番勝負十本目!! BD画質・音質

 十番勝負の最後を飾るのはBDによる画質・音質比較だ。BDレコーダーなのだから、BDの再生性能は極めて重要。画質比較用にチェックディスクの映像を撮影したもののほか、映画ソフトもチェックしている。

対決25 BDが美しく再生できるのはどっち?

判定結果

  • パナソニック「DMR-BZT830」:★★★★★
  • ソニー「BDZ-ET2000」    :★★★★

 全体的な印象としては、精細さや質感の再現がよりきめ細かいパナソニックに対し、ソニーはコントラスト感がよくくっきりとした再現になる。ソースの質がよくなると、より差が顕著になるかと思ったが、それぞれの画作りは際立つものの、実力差はわずかだ。

食品や食器を並べたテスト映像をDIGAで表示。食パンの質感をはじめ、素材の質感がよりよく再現される

食品や食器を並べたテスト映像をDIGAで表示。食パンの質感をはじめ、素材の質感がよりよく再現される

ソニーはコントラスト感が高く、食パンのエッジがキレイに出ている。立体感のある映像になる

ソニーはコントラスト感が高く、食パンのエッジがキレイに出ている。立体感のある映像になる

淡いカラーの毛糸の映像をDIGAで再生。細かい色の差がきちんと出ることにより、毛糸の柔らかい感触まで伝わる

淡いカラーの毛糸の映像をDIGAで再生。細かい色の差がきちんと出ることにより、毛糸の柔らかい感触まで伝わる

ソニーはスムーズで色の変化もなめらかだが、質感という点ではやや差を感じる

ソニーはスムーズで色の変化もなめらかだが、質感という点ではやや差を感じる

書道の道具を並べた映像をDIGAで表示。紙の質感がより豊かに再現された。ややぼけた部分でもなかなかディテール感が豊か

書道の道具を並べた映像をDIGAで表示。紙の質感がより豊かに再現された。ややぼけた部分でもなかなかディテール感が豊か

ソニーでは、紙に書かれた文字がややはっきりと見えるなど、くっきりさが印象的。筆や文鎮のハイライト表現もいい

ソニーでは、紙に書かれた文字がややはっきりと見えるなど、くっきりさが印象的。筆や文鎮のハイライト表現もいい

 さまざな映像をじっくりと見ていくと、精細さやディテールはパナソニックが優位に立つ。ソニーはコントラスト感に優れ、1つ1つの物体が立体感豊かに再現される。ただし、ピントが外れた部分がそのままソフトになるのに対し、パナソニックの方がわずかな情報まで映し出しディテール感を保っていることが差として感じた。質感描写が優れるため、映像のリアリティを感じる。

 映画を見てみると、パナソニックの方が細部まで緻密に描きだす。ソニーも階調表現がスムーズでバランスはいいのだが、やや穏やかな印象になる。この画質差は一般的な40V型ならばまったく好みのレベルだ。精細なパナソニックと穏やかだが自然なまとまりのソニーは好ましい方を選んで構わないだろう。

 ただし、薄型テレビはさらなる大画面化の傾向にある。スクリーン投射も含めた80V型以上になってくると、パナソニックのディテール感がさらに生きていくるだろう。ここで優劣を決めてしまうのは辛い部分もあるのだが、あえて大画面との適正を考えて、パナソニックの判定勝ちとしたい。

対決26 BDの音質が優れているのはどっち?

判定結果

  • パナソニック「DMR-BZT830」:★★★★
  • ソニー「BDZ-ET2000」    :★★★★

 最後はBDの映画ソフトでの音質の印象だ。低音感の再現ではパナソニックが優れており、厚みのある力強い音で再現される。音の粒立ちもよく、映像と同様に解像感の高い表現と感じる。

 ソニーも映像と同様にバランスのよさが魅力。低音の伸びはやや足りないため、比較すると中低音主体に感じるが、全体的なバランスがよく聴き心地がいい。声の厚みもしっかりとして聴き取りやすいのも美点と言える。

 この価格帯になると、BD音質では専用機であるBDプレーヤーがかなり優れた実力を見せているため、要求レベルは高い。どちらも水準以上の音質はクリアしているが、絶対的な情報量やサラウンド再生時の空間感などではやや不足を感じる。そのためもあり、ここは引き分け。

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