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パナ「DIGA」 VS ソニー「BDZ」秋の最新BDレコ10番勝負! 第3回

歴史的僅差もついに決着! パナ VS ソニー BDレコ決戦

2012年10月31日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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対決23 長時間録画画質をチェックその1(6倍)

判定結果

  • パナソニック「DMR-BZT830」:★★★★★
  • ソニー「BDZ-ET2000」    :★★★★

 続いては、AVCによる長時間録画の画質を比較する。パナソニックは、シーンに合わせて適応的に情報量の配分を行ない、低ノイズと精細さを両立する「アドバンスドAVCエンコーダー」をアップグレードして採用。ソニーは、風景や動き、人物などのシーンを判断し、それぞれに適したエンコーディングを行なう「インテリジェントエンコーダー3」を搭載する。

 その画質はすでに高いレベルになっていて、2~3倍くらいの画質モードでは、よほど念入りに見比べないと、ほとんど差がでない。ノイズがやや目立つ放送ではノイズ低減効果が得られる2倍モードの方がきれいに見えるほどだ。

 そこで、BDに保存できる画質かどうかの分かれ目になりやすい6倍モード(転送レート4Mbps)の画質を見比べることにした、のだが……。

パナソニックのDRモード(左)と6倍モード(右)の比較。ディテールの劣化をよく抑えており、精細感が保たれている。ややノイズ感が出ているくらいのわずかな差だ

ソニーのDRモード(左)と6倍モード(右)の比較。わずかにディテールが甘くなっているのがわかるが、ノイズ感に関してはむしろ右のほうが少なくなり、見やすくなったようにさえ感じる

 6倍モードでも大きな差が現れない!! これまでは5倍モードあたりが、BDに保存できる品質か、見たら消す用の品質かの境界線だったのだが、その意味ではどちらも6倍相当の録画モードで十分にBD保存できるレベルだ。

 スポーツのような動きの激しい番組以外ならば問題なく使えるだろう。画質を損なわずになるべく長時間で番組を残したいという人には朗報だ。

 それぞれの画質の差でいうと、パナソニックは精細感の高さをしっかりと維持していることが立派だ。その分ややノイズ感が出ているが、チラチラと動いて目障りになるほどではないので、あまり劣化とは感じない。

 対してソニーはS/N感を重視しているようで、ディテールはやや甘くなったと感じるが、その分ノイズは少ない。全体的な見やすさに差がなかったので、ここではハイビジョンらしい精細感が保たれていたパナソニックを僅差の勝利とする。

対決24 長時間録画画質をチェックその2(最長)

判定結果

  • パナソニック「DMR-BZT830」:★★★★★
  • ソニー「BDZ-ET2000」    :★★★

 今度はそれぞれの最長録画モードでの勝負だ。パナソニックが15倍相当、ソニーはおよそ11倍と録画時間に差があり、情報量という点ではソニーが優位になるが、録画時間の優位を多少は勘案して判断することにしよう。

パナソニックの15倍相当の映像。さすがに全体に甘さを感じるものの、派手にノイズが目立ったり、MPEGノイズが目立つということはない

パナソニックの15倍相当の映像。さすがに全体に甘さを感じるものの、派手にノイズが目立ったり、MPEGノイズが目立つということはない

ソニーのERモードの映像。家並みなどのエッジは保たれているものの、全体に映像が甘くなったと感じる。モスキートノイズもわずかに出ている

ソニーのERモードの映像。家並みなどのエッジは保たれているものの、全体に映像が甘くなったと感じる。モスキートノイズもわずかに出ている

 結果は意外なことに、15倍モードのパナソニックの方が優れていると感じた。どちらも映像は甘くなってしまうのだが、パナソニックの方が輪郭やディテール感が残っている。

 ソニーの場合はわずかではあるがモスキートノイズが散見されたのも気になる。BDに保存できる品質とは言えないものの、より長く録れてしかも精細さや低ノイズをキープしたパナソニックの圧勝だ。

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