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編集者の眼第43回

戦略立案までするWeb制作会社があるわけ……ある?

2012年10月29日 14時00分更新

文●中野克平/Web Professional編集部

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 警備サービス国内トップ、セコムの海外事業が好調らしい。海外の緊急対処サービス付オンライン・セキュリティシステムは、機器の販売、設置、監視を別々の会社が担うのに対して、セコムはサービスとして全体を提供するのが成長の鍵だという。別の会社が機器を販売、設置すれば、それぞれの会社の費用を顧客が負担することになるから、初期費用が大きくかかる。利用開始の費用が大きく抑えられるのがサービスにすることのメリットだろう。しかもオンライン・セキュリティサービスの場合、警備員の定期巡回が頻繁にはなく、警備員を派遣する事案が起きなければばく大な維持費がかかるわけではない。プロバイダーに加入したり、携帯電話を購入したりするとき、「1か月分だけお試しで」といわれて加入し、退会するのを忘れてしまうセキュリティオプションと同じで、何も起きなければ、そのぶんたくさん儲かる事業というわけだ。

 コンピュータ業界では、ソフトウェアのサービス化がいわれているが、セコムの例を見るとどこまで顧客のメリットがあるのか疑問が多い。Web制作に欠かせないソフトがサービスになっても、PCは買わなければいけないし、Androidの新機種が登場するたびに検証機を用意しなければいけない。サービスというなら、PCや試験環境まで用意してくれないと、単なる月賦販売である。そういう意味で、オムロンヘルスケア社の新事業「ねむりラボ」は注目だ。睡眠計やねむり時間計といった機器を販売するだけではなく、「ねむりラボ」というユーザーコミュニティも立ち上げ、売りっぱなしにせず、ユーザーと安眠をともにするサービス事業にしている。しかも、こうした戦略が生まれたのがWeb制作会社ロフトワークとの協業がきっかけというから驚きだ。

 普通のWeb制作会社は戦略まで考えてくれない。打ち合わせで事業戦略に話題が及んでも、「それは発注側の仕事でしょ」ということで、知らぬ顔をされるのが一般的だが、ロフトワークは違った。Webサイトのあるべき姿を考えるだけでなく、プロジェクトが成功するためのコンテンツ戦略など、どうすれば集客でき、そこから売上げが生まれ、お客さまに喜ばれるかまでをオムロンヘルスケアとともに考えたのだという。ただ、話をよく聞くとコンテンツ戦略の部分は、私がロフトワーク主催のWebライティングのセミナーで紹介したテクニックが多く含まれているのに、セミナーの講師に呼ばないのはいったいどういうことなのか!

 というわけで、担当者にせっつかれた11月20日に六本木アカデミーヒルズで開催されるロフトワークのセミナーオムロンヘルスケア社はなぜイノベーションを起こせたのか?の紹介はしません。興味がある方はGoogleで「オムロンヘルスケア イノベーション」を検索。続きもWebで。その代わり、10月30日、アドテック東京のプライベートセミナーで私が話すインバウンドマーケティングのためのコンテンツ制作を紹介します。詳細は以下のとおり。ロフトワークに伝授したWebライティングのテクニック、方法論を説明します。なお、サイトコアブースの出しているアドテックの出展会場(B2)に入るためには事前登録が必要です。

明日のマーケティングのヒント
ここから始める!

日時
2012年10月30日(火)~2012年10月31日(水)
主催
サイトコア株式会社
会場
東京国際フォーラム 住所:東京都千代田区丸の内3丁目5番1号(東京駅、有楽町)
参加費
無料
プログラム 10月30日(火) 抜粋
15:35 - 16:15
インバウンドマーケティングのためのコンテンツ制作(株式会社 アスキー・メディアワークス 中野克平)
16:55 - 17:35
Lean Startup思考で考えるWebリニューアル(株式会社 ロフトワーク 矢橋友宏)


※詳細は、サイトコアの"Sitecore Mini-Theater スケジュール"ページで。

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