カメラはかなり近くまで寄れて、とにかく「暗さ」に強い
さて、本命のカメラだ。話が長くなるので、面倒くさい人は見出しと写真とキャプションだけ読んでくれてもいい(暴言)。
良い写真と言われたとき、どんなものを想像するだろう。顔がきれい。猫がかわいい。食べものがおいしそう。ライトアップが美しい。そんなイメージがあるなら、ARROWS Vのカメラはかなりお望みに近いと思えた。
まず、あらためてこのカメラは暗部に強い。かなりの高感度撮影が可能で、昼のうっすら暗い路地裏もきれい。会社をバックにいた犬はもちろん、背景のビルの輪郭などがしっかり判別可能。片手で撮ってもブレにくかった。
●高感度に強いから夜間撮影はきれい
次に、接写が利く。かなり近いところまで寄れる。花、猫、料理の3大ジャンルはこれで制せる。オートフォーカスもかなり早い。デフォルトでは画面タッチでフォーカス&シャッターが同時にはたらく設定になっていて、ピントが合ったところですぐシャッターが切れる。ピントをはずしてがっかりすることは少ないはず。料理は薄暗い店でも自然な色味で撮れる。おいしく見せようと赤いところだけを目立たせたりはせず、見たままの姿で写ってくれた。
●マクロ(接写)で近くまで寄れるから料理はばっちり
いちばん感心したのが、レンズがかなり広角で、広い領域を写せること。東京スカイツリーのような巨大建造物も、山に登ったときには展望台からの眺望も、大きく撮りたいときにしっかり迫力を出してくれるだろう。ズーム機能も明るいところでは実用レベル、ノイズも少ない。
●広角なレンズで迫力ある写真が撮れる
フィルターもなかなか使えるものが多い。気に入ったのはセピアとビビッド(鮮明)。とくにビビッドの色味は品が良くて使いやすかった。Instagramのようなサードパーティー系のアプリを使わなくても、味のある写真が撮れるのはとっても良いこと。明るいところと暗いところを同時に活かすHDR(ハイダイナミックレンジ)合成は逆光の味方、夕暮れをバックに1枚キメたいときに、うまく使うと満足できるはず。
●フィルターもなかなか使いやすい
ARROWS Vのカメラはどんなシーンでもきれいに写る。明暗があいまいになるのは、すべてをしっかり写そうとする良さの裏返し。明るめの色味も、透明感あるやわらかめの写真を撮るときには力を発揮する。ディスプレーも高精細で、撮った写真はくっきりきれいに見られる。これだけ性能が良いと言いたいことも出てきてしまうので許してほしい。率直な気持ちとしては、スマホでこれだけ写れば大満足だ。
●どんなシーンでもきれいに写る