回転機構で4つのスタイルが可能に
360度自由な角度で活用できる回転機構は、二軸タイプのヒンジで実現されている。
Windows 8搭載モデルとして先行して市場投入されているレッツノート(CF-AX2)など、二軸ヒンジを搭載したモデルというのは、今後市場に増えてきそうだが、実は開閉のフィーリングは機種ごとに個性がある。些細な違いと思うかもしれないが、使用感には確実に差が出る部分なので、きちんとチェックしておきたい。
Yogaに関して言うと、2軸あるヒンジのうち閉じた状態から180度開くまでは上側(ディスプレー側)のヒンジ、180度開いたあとは下側(キーボード側)のヒンジが稼動する仕組みになっている。実際にまわしてみると、液晶を水平に倒すまでは比較的シームレスに動き、後ろに倒す際には気持ちぐっと力を入れて後ろに回転させる感じになる。
キーボードに関しては180度開いた状態でロックがかかる設定になっており、そこから先はタッチ画面による操作のみが可能になる仕組みだ。YogaのフットプリントはA4サイズより2~3cmほど長辺が長く、重量的にもほぼ1.5kgとずっと持つにはやや重い。実際の使用では180度までは机の上で開き、タブレットにする際には持ち上げてグッと後ろに倒す感じになると想像できるので、合理的な仕組みなのではないかと思う。
NotebookとTabletという2種類の形態に加えて、レノボではTent、Standという2つの形態を提案している。Tentというのは、V字型にエビゾリさせた状態で立てて置く形態。Standはキーボード面を下にしてディスプレーだけを立てる形態だ。
Tentの状態にすると奥行きが抑えられるので、飛行機や電車での移動中に狭いテーブルの上において使うときに便利。喫茶店など限られたスペースで作業したい場合にも適している。一方、Standの状態は液晶ディスプレーの角度を自由に変えられるという利点がある。上から覗き込んでの利用や、逆にほぼ垂直に立てて利用したい場合などに便利だ。ベッドサイドにおいて寝転んで使うなど、利用者の姿勢に柔軟に対応できるスタイルと言えるかもしれない。
Yogaには「Lenovo Motion Control」というソフトが入っており、内蔵カメラを使ったジェスチャー操作に対応している。例えば手を振って次のページに進むといったことが可能で、スライドショーや音楽再生時にはまったく本体に触れずに操作できる。
実際、Yogaの真価はタブレットとしての利用ではなく、こうした据え置きに近い状態でのビューイング用途にあるのではないかと思えるほど。バッテリーレスでも、7時間超の利用が可能というメリットもあり、ケーブルレスでポンと置いて、動画や写真を観る……といった使い方が非常に快適だ。