19日に発表された東芝のWindows 8搭載パソコンの中でも、最も注目を集める製品が、スライド式の変形機構を備えたUltrabook「dynabook R822」だ。興味深いデザインと機能を備えたこの製品を、早速フォトレビューで見てみよう。なお、仕様や他の発表製品についてはこちらの記事を参照していただきたい。
ディスプレー全体が後方にスライドする変形ギミック
スライド式の変形Ultrabookと言えば、ソニーの「VAIO Duo 11」がすでに発表済みだが、dynabook R822の変形機構は異なった仕組みを採用している。まず閉じたタブレット形態から、ディスプレー面を後ろ側に向かってキーボード面全体が見えるまで水平にスライドさせる。その状態でディスプレーの上部を持って手前に起こすと、ノートパソコン形態への変形が完了する。
dynabook R822の方式の利点は、ディスプレーでキーボード面が隠れることがない点だ。VAIO Duo 11はキーボードが手前側に寄せられていて、ノートパソコン形態でのボディー後部は、ディスプレーの下に隠れるようになっている。そのため一般的なタッチパッドはつける場所がなく、光学式ポインターをキーボードの中心に装備した。dynabook R822のキーボードは、キーの配置やタッチパッドの位置などがごく普通のUltrabookと同じである。
「タッチディスプレーのノートにタッチパッドが必要なのか?」という意見はあるだろう。しかし、従来型パソコンからの移行を進めるべきWindows 8第一世代の製品としては、操作系でも過去との共通性をもたせておくというのは、間違った選択ではないだろう。