ハイスペックだと気になるのがバッテリーの持ち
最薄部9.9mmとスリムながら、バッテリーパックの容量は1930mAhと大きい。この薄さでこれほどの大容量を実現できたのは、リチウムイオンよりも薄くしやすいリチウムイオンポリマーを採用したためだ。
スペック上、連続待受時間は3Gで約420時間、4Gで約178時間と2倍以上の差があるが、データ通信の場合はどうか。本連載恒例のバッテリーベンチを計測してみたところ、3Gは255分(4時間15分)、4Gは218分(3時間38分)で、待受時間ほどの差は見られなかった。なお、4Gは設定でオフにすることもできる。通信速度を優先するなら4Gもオンにし、バッテリーの持ちを優先するなら3Gのみオンにする、といった具合に使い分けられるのもいい。
バッテリーベンチ計測条件
3Gと4Gでフル充電からYouTube HD動画を連続再生し、バッテリーが切れるまでの時間を計測。画面輝度は最大で常時点灯。音量は最小でスピーカーを使用。Wi-Fi/Bluetooth/GPS/アカウント同期はオン。省電力モードはオフ
世界最速の起動時間を誇る
ユニークなのが「高速ブート」という独自の起動モード。電源投入からOS起動までの時間が、実測約5秒と驚異的に速い。メーカーによると「起動時間は現時点で世界最速」という。これを実現できた理由は「起動手順を独自に調整したのと、PCのスリープのような状態を維持しているため」。マニアックな機能に思えるが、実は飛行機や病院、映画館などで電源を切ったあとに、すばやくスマホを利用できるので、想像以上に恩恵を受けられる。
- 電源投入から起動までの時間
- 高速ブートOFF時:約24秒
高速ブートON時:約5秒 - 再起動の場合
- 高速ブートOFF時:約23秒
高速ブートON時:約20秒
なお、PCのスリープのような状態を維持するために、ごくわずかな電力を消費するが、スペックに現われるほどの顕著な差はないので実用上は問題ない。高速起動よりも消費電力が気になる場合は「設定」アプリ→「高速ブート」を「OFF」に切り替えればオーケーだ。ちなみに、再起動の場合は高速ブートの効果はほとんどなかった。
スペック概要 | |
---|---|
メーカー | ファーウェイ |
ディスプレー | 4.3型有機EL |
画面解像度 | 540×960ドット |
サイズ | 約65×133×9.9mm |
重量 | 約131g |
CPU | Snapdragon S4 MSM8960 1.5GHz (デュアルコア) |
OS | Android 4.0 (4.1アップ予定) |
メモリー容量 | ROM:4GB/RAM:1GB |
4G対応 | 下り最大76Mbps(AXGP) |
プラチナバンド | ○ |
3G下り最大速度 | 42Mbps (DC-HSPA+) |
無線LAN | 2.4GHz対応 |
カメラ画素数 | リア:約800万画素CMOS(裏面照射型) イン:約130万画素CMOS |
バッテリー容量 | 1930mAh |
FeliCa | × |
ワンセグ | × |
赤外線 | × |
防水 | × |
連続待受時間 (3G/4G) |
約420時間/約178時間 |
連続通話時間 | 約650分 |
カラバリ | フレイムブラック/ライトニングブラック |
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