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新鋭艦が一堂に! ネット中継もある平成24年度観艦式

2012年10月13日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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ダイナミックな訓練展示を披露

訓練展示の観閲に向けて、観閲部隊は一斉に反転する。多数の艦が交錯するかのように向きを変える高度な運動で、海自部隊の練度の高さを示すものだ

 受閲部隊が通り過ぎたあとは、続く「訓練展示」に向けて、観閲部隊と付属部隊各艦が反転。来た時とは逆の東向きになりながら、訓練展示に向かう。洋上で10隻もの艦が狭い海面で向きを変える運動は、ひとつ間違えば接触事故が起こりかねない。だが艦隊運動の練度の高さでは海外での評価も高い海自だけに、そのようなミスは起こさない。ダイナミックな反転が終わると、同様に反転してきた受閲部隊による訓練展示が始まった。

 訓練展示は記者が乗るいなづまなど観閲付属部隊から見ると、観閲部隊を挟んだ反対側で行なわれたため、残念ながら一部の訓練は艦に隠れてうまく撮影できなかった(潜水艦の浮上やヘリコプター発艦など)。雰囲気だけでも伝われば幸いである。

まずは、はたかぜとしらねによる祝砲発射から

続いては、たかなみなど3隻による「戦術運動」の披露。写真はやや左に傾きながら、急速な右回頭を見せるたかなみ

いせとあさゆきからのヘリコプター発艦訓練(写真はあさゆき)。いせからは3機同時発艦が披露されたのだが、残念ながら他の艦に隠れて見えませんでした!(泣)

続いては洋上給油の訓練。補給艦「ましゅう」とはるゆきが接近して併走したまま、走りながら給油を行なうという設定。ただし今回は給油のホース自体はつなげていない

LCAC(左)の2隻とミサイル艇2隻による高速走行展示。風が強かったので波もそれなりに高かったが、白波を蹴立てて駆け抜けていく

ミサイル艇しらたかによる「IRデコイ」発射のシーン。赤外線誘導ミサイルから逃れるためのデコイを発射した直後。ものすごい量の煙が出て、煙に艦が入ると隣の艦も見えないほどだった

P-3Cによる対潜爆弾投下の訓練。巨大な水柱が立ち上ると、鈍い爆発音が腹に響く

別のP-3CによるIRフレア発射。こちらも赤外線誘導ミサイルを回避するためのもの。2001年12月に発生した北朝鮮による工作船事件では、工作船が赤外線誘導の携行型対空ミサイルを装備してたことが後に判明しており、哨戒機と言えどもこの種の装備が欠かせない

US-2飛行艇による離着水訓練。第1回事前公開の際は着水はしなかったが、護衛艦の甲板程度の高さまで降下して、低速で駆け抜ける様子を披露した

 訓練展示の終了後、観閲・受閲部隊は回頭して浦賀水道を目指して、帰路についた。数えてみると、広い洋上に20隻を超える護衛艦が並んでおり、その様はまさに壮観の一言。観艦式でもない限り、これだけ多くの艦艇が一望できる範囲に集結して航行することなどない。写真ではその迫力はとても伝えきれず、船に関心のある人なら、ぜひ一度生でご覧いただきたいものだ。

すべての展示を終了し、浦賀水道に向かう各艦。この写真だけでもいなづまを含む13隻が写っているが、この周囲にもまだ多数の艦がいるという、実に壮観な光景だった

 冒頭で述べたとおり、14日の観艦式はニコニコ生放送で10時45分からライブ配信される予定である。現地に行けない方も、ぜひご覧になっていただきたい。

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