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すべて見せます! 「iPhone 5」&「iOS 6」総力特集 第32回

徹底レビュー! 「iPhone 5」の実力を探る 【ハード編】

2012年10月12日 15時30分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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アンテナ周りの改善とLTEへの対応

 iPhone 5の背面は、これまでのiPhoneのシングルカラーから、ツートンカラーに変更された。ガラス部分と梨地加工になっており、ガラス部分がアンテナになっている。また側面も同様にアンテナ機能を継承しており、iPhone 4/4Sで騒がれたデスグリップ問題の解消とアンテナ性能を見た目とセットで向上させたというわけだ。

 無線LAN機能はIEEE 802.11a/b/g/nをサポートしており、とりわけIEEE 802.11nは2.4GHz/5GHz両対応と強化されている。実際に無線LANで接続してみると、高速化をすぐに体感できるだろう。電波強度についても、お風呂場など壁に囲まれた場所でも速度がほとんど落ちなくなった点を付け加えておこう。

背面上部にあるガラス材質部分と側面がアンテナとして機能している模様

NECアクセステクニカの無線LANルーター「Aterm WR8500N」に、IEEE802.11n/2.4GHzで接続してのSpeedtest。サーバーはTokyo。上々のスコアになっている

 LTE対応は、auとソフトバンクモバイルともにサポートということで大きく注目されている部分だ。LTEは、上りと下りの速度ばかりが注目されているが、レイテンシーの短さも重要な要素で、3Gデータ通信が調子のいいときで、150ms〜250msであったのに対し、LTEは80ms〜100msになることが多い。

 既報の通り、ソフトバンクがイー・アクセスを買収、ソフトバンクモバイルと業務提携することで、2012年12月15日からauに続いてソフトバンクモバイルもテザリングに前倒しで対応開始など、見逃せない動きの多い部分だ。

iPhone 5発売当日に秋葉原で計測した写真。同じau版でも差が生まれている状況だった。なお、上記写真のチェックは左から右へ連続的に行なったもの。同時に実行した場合は、帯域の奪い合いが発生したため

こちらはau版1台とソフトバンクモバイル版2台。これもiPhone 5発売当日のデータ。ソフトバンクモバイル間でも帯域の奪い合いが発生したため、左から順にSpeedtestを実行している

 iPhone 5発売時点での人口カバー率はauが92%、Softbankが96%。通勤時間帯の“デススポット”となりやすい品川駅や東京駅、新宿駅ではパケットの詰まりが激しいものの、LTE圏内では最大値は出ないまでも比較的安定した状態を維持している。

 ただし、都市部の駅周辺は強化されていて当たり前。車で移動しながら、微妙な場所でのチェックを実行してきたので連続チェックシリーズのなかで大きく紹介する予定だ。またその際にキャリアによる違いも紹介しよう。


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