このページの本文へ

冷却効果を向上させる85%の開口率

組み立て時間は他社の1/3!リタール、「TS IT Rack」投入

2012年10月12日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

10月11日、リタールは新型ITラック「TS IT Rack」を投入した。工具を不要にすることで組み立て時間を大幅に短縮するとともに、空調効率向上のため、前面ドアも85%という高い開口率も実現。RFIDを使ったアセット管理もオプションで提供するなど、意欲的な製品となっている。

従来の1/3の時間で組み立て完了

TS IT Rackのメッシュドアモデル(左)、ガラスドアモデル(右)

 リタールは産業分野のラックで幅広い実績を持っており、最近ではラックや冷却機器、電源管理、センサーなどデータセンター向けの製品を拡充している。今回発表したTS IT Rackは既存のIT用ラックをリプレースする新シリーズで、従来製品を刷新するいくつかの特徴を持つ。

 プレス向けイベントにおいて開発の背景を語ったリタール マーケティング部 プラダクトマネージメント 山本将己氏は、「冷却システムやインテリジェントタップなどデータセンターの機器は大きく変わっているのに、ラックは10年くらい変わっていない。マイナーチェンジを繰り返しているだけ」と述べ、TS IT RackがITラックを再定義するものとアピールした。

 まずは組み立てに工具が必要ないという点だ。19インチレールや棚板の設置などに、ドライバーやレンチ、メジャーなどの工具が一切不要だという。実際、国内メーカーのITラックと、19インチレールの取り付けや棚板の取り付け作業時間を比較したところ、国内メーカーの場合は18分38秒かかったのに対し、TS IT Rackはわずか5分36秒で済んだという。「ツールレスというだけではなく、前面からのみで作業ができる。背面を開ける必要がない」(山本氏)というのも、現場の作業員を考えた設計といえる。

国内メーカーのITラックと比べ、従来の1/3の時間で組み立て完了

 また、ラック前面のドアには業界最高クラスの85%の開口率を誇るハニカムメッシュドアを採用。同社の冷却装置とあわせることで、高い冷却効率を得られるという。密閉率をIP55クラスまで引き上げられる、デザインガラスドアも用意されている。

業界最高クラスの85%の開口率を誇るハニカムメッシュドア

 さらに昨今の高密度な機器の実装を意識し、許容過重も業界最大の1500kgを実現している。鉄製のフレームを最大16回折り曲げることで、スリムで高い剛性を実現する「ロールフォーミング」という特許取得技術を採用。従来のラックに比べ、約1/7のフレーム面積となっているため、間口や内部スペースが広くとられており、サーバーだけではなく、ネットワーク機器の設置にも対応。作業や配線にも余裕が生まれるという。

 オプションでRFIDを使ったITアセット管理も可能。リタールのITアセット管理ソフトから、ハードウェアの詳細管理や機器の移動や変更などをリアルタイムに監視できるという。

白いRFIDタグを挟むことで、ITアセットを監視できる

国内メーカーと張り合えるコストパフォーマンス

リタール 代表取締役社長 高村徳明氏

 新製品についてリタール 代表取締役社長 高村徳明氏に話を伺うことができた。

 まず組み立ての容易さについて聞くと、「一番大きなメリットは時間短縮ではなく、工事業者やユーザーさんのコストを抑えられること。データセンターで20本のラック立てるという話であれば、けっこうなコストと時間がかかる。TS IT Rackであれば工数が減るので、スピーディーに導入でき、パートナーもきちんと利益がとれる」と語った。

 また、高い開口率に関しても「ラックへの実装密度が上がり、ブレードサーバーなども増えていて、発熱はますます高くなっている。いかにIT機器を冷やすかというのが重要だ」と開発背景を説明する。

 気になる価格は、定価で24万8000円(税込)。「グローバルで展開しているため、OEM向けも含め、生産台数は世界一多い。だから、もともとコスト競争力は高い」と、国産メーカーと比べて、遜色ないプライシングを実現したという。新規導入以外の案件も多い市場だが、「機器は最新のモノにリプレースするのに、ラックは古いままでよいのかと問いかけていきたい」と抱負を述べた。

■関連サイト

カテゴリートップへ

ピックアップ