EF-Mマウントレンズの実力は?
現在、EOS-M専用で用意されたレンズは、約35mm相当の「EF-M22mm F2 STM」(22mm/F2.0、希望小売価格3万円前後)と、約29mm-88mm相当の「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」(18-55mm/F3.5-5.6、希望小売価格3万5000円前後)の2本だけだ。
汎用性の高いちょい広めの準標準レンズと一般的な3倍ズームで、焦点距離がかぶってしまっているため、デジイチビギナーがダブルレンズキットを購入すると、ちょっともったいない印象を受けるかもしれない。
EF-M 22mmで撮った撮影サンプル
22mmは中央部が絞り開放からなかなかシャープな印象。F5.6、F8.0付近が一番シャープネスが高くなる。
周辺部は絞り開放では描写が若干甘く、やはりF5.6、F8.0付近でシャープネスが高くなる。F11以降では全体に描写が甘くなってしまうのであまり絞らないほうがよさそうだ。
EF-M 18-55mmで撮った撮影サンプル(18mm側)
上は18-55mmの18mm側の撮影サンプルだ。絞り開放では若干シャープネスが低く、F5.6まで絞るとシャープネスが向上する。F11以降はシャープネスが落ちるので、F5.6からF8の間で使うのが一番おいしい。
歪曲収差は樽型の収差が結構目立ってしまうので、平行線の多い被写体や建築物に使うのはちょっと辛いかも。
EF-M 18-55mmで撮った撮影サンプル(55mm側)
55mm側でもやはりF5.6からF8.0までがシャープネスが高い。F11以降は絞りすぎでシャープネスが低下している。糸巻き型の収差がわずかに発生しているがそれほど気になるレベルではない。
22mmはなかなかいい出来だ。薄くて15cmまで寄ることができ、そこそこのマクロ撮影ができるのは嬉しい。
一方で18-55mmのほうは歪曲収差が目立つのと絞り開放時のシャープネスの低さが残念な点だ。共においしく使えるのはF5.6からF8.0の範囲。22mmに関しては絞りを開けてボケ具合を楽しむならできるだけ被写体を中心部に置くといい。バンバン絞り開放から使って問題ないだろう。
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