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問合わせ客の8割が購入、顧客満足を高めるECの秘密 (2/3)

2012年10月22日 11時00分更新

文●三浦たまみ

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商品ページからでも、気軽に問い合わせができる

 消費者がサイトの中で最も問い合わせをしたいと思うのは、商品ページを見たときだ。実際の商品を見て興味を持ったとき、疑問を持ったときに、目につくところに電話やメールが表示され、しかも、いつでも連絡できる雰囲気があると、「ちょっと聞いてみようか」と思うからだ。

 『サンリフレプラザ』は、この商品ページの作りが秀逸だ。特に、メイン商品であるトイレの商品ページは、消費者が気軽に問い合わせができるアイデアが詰まっている。まずはそのページを見てみよう。

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『サンリフレプラザ』のヘッダーにある「便器・トイレ」をクリックすると表示される商品ページ

 商品が卸価格で買えること、設置する工事費用も2万9800円と安いことをうたったメインビジュアルのすぐ下に、フリーダイヤルが目立つように掲載されている。通常の商品ページのように、商品一覧をカタログのようにずらずらと並べるようなデザインにはなっていない。その理由は、消費者の考え方をくみとっているからだ。

「各トイレの商品ページをひとつひとつ見て、ゼロから特徴を調べたいと思っているお客さまはあまりいません。それよりも、ショールームを訪ねたときのように、詳しいスタッフに自分に合うトイレを一緒に探して選んで欲しいと思っています。そう考えたとき、『とりあえず、電話してみようかな』と思っていただけるページ作りが不可欠だと思いました」(ケイシス代表取締役の栗原 将氏)

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「お客さまは詳しいスタッフに自分に合うトイレを一緒に探して選んで欲しいと思っています」と、トイレという商材の特徴を語るケイシス株式会社代表取締役栗原将氏

 そのためには、サイトに対する安心感を持ってもらわなければならない。だから、単にフリーダイヤルを載せるだけでなく、その下に何名かの社員の顔を見せるようにしたのだ。そこには、売れ筋商品を教えてくれそうな営業マンもいれば、施工担当者らしき人も写っている。少なくとも、顔の見えないECサイトよりも、はるかに「このサイトなら、信頼できそうだ」と思ってもらえる。

 もちろん、いざ、消費者が問い合わせをしたとき、どのような対応をするかが、その後の商品の売れ行きを大きく左右する。『サンリフレプラザ』の場合、電話で問い合わせをした消費者が、その後、商品を購入する確率は、なんと8〜9割。それほど多くの人が、同社の対応に満足していることになる。

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