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世代交代なるか？　「Samsung SSD 840」シリーズの実力を探る

2012年10月04日 17時00分更新

文●池座優里

「AS SSD Benchmark 1.6.4237.30508」で
データ圧縮率の影響を確認

　Samsung製SSDでは、データに関係なく一定のパフォーマンスを発揮できる点を売りの一つにしている。そこでまずは「AS SSD Benchmark 1.6.4237.30508」のCompression Benchmarkを使って、データ圧縮率の影響を確認しておこう。

Samsung 840 PRO 512GB

Samsung 840 250GB

Samsung 830 256GB

　まずリード性能(緑の折れ線)だが、840 PROと830は0％付近で落ち込んでいる以外は、全域において約500MB/secで安定したグラフ。ただし840については全体的にブレが大きく不安定な結果で、TLC NANDフラッシュの影響がでているのかもしれない。
　またライト(赤の折れ線)については、840 PROがほぼ一直線の安定したグラフなのに対し、840と830ではややブレが大きくなっている。
　いずれにせよ、圧縮率によってパフォーマンスが大きく変わることはなく、影響はないと考えていいだろう。これは現在激しいシェア戦いを繰り広げているIntel製SSDに対して少なからずアドバンテージとなるだろう。

「CrystalDiskMark3.0.1c」によるベンチマーク

　続いて「CrystalDiskMark 3.0.1c」を使って、シーケンシャルアクセスとランダムアクセスのパフォーマンスをチェックしていくことにしよう。なおデータ圧縮率の影響がないことが確認できているため、テストデータは「デフォルト (ランダム)」のみ、テスト回数は5回で、テストサイズは6パターンすべてを実行している。

Samsung 840 PRO 512GB

デフォルト (ランダム) 50MB

デフォルト (ランダム) 100MB

デフォルト (ランダム) 500MB

デフォルト (ランダム) 1000MB

デフォルト (ランダム) 2000MB

デフォルト (ランダム) 4000MB

Samsung 840 250GB

デフォルト (ランダム) 50MB

デフォルト (ランダム) 100MB

デフォルト (ランダム) 500MB

デフォルト (ランダム) 1000MB

デフォルト (ランダム) 2000MB

デフォルト (ランダム) 4000MB

Samsung 830 256GB

デフォルト (ランダム) 50MB

デフォルト (ランダム) 100MB

デフォルト (ランダム) 500MB

デフォルト (ランダム) 1000MB

デフォルト (ランダム) 2000MB

デフォルト (ランダム) 4000MB

シーケンシャルリードが優秀
ただ840のライトスピードは……

　シーケンシャルリードは、840 PROが最高530MB/sec、840が最高525MB/secでいずれも830を上回るスコアを計測。最近ではやや頭打ちの印象が強いシーケンシャルリードだが、確実にパフォーマンスを向上させている点はさすがといったところ。またライトは、840 PROが最高512MB/secとリード同様強さを見せつけたのに対し、840は最高260MB/secで公称値は上回るものの、830には大きく差を付けられた。これは後継モデルをうたう製品としてはやや不満の残る結果だ。

　次にランダムアクセスだが、4Kは840 PROがリード、ライトとも若干高い程度でスコアにほとんど違いはない。しかし4KQDでは、840 PROがリード406MB/sec、ライト366MB/sec、840がリード392MB/sec、ライト257MB/secと830のリード300MB/sec、ライト164MB/secを大きく上回り、新コントローラーの優秀さが光る結果となった。ちなみに、4K QD32のスコアをIOPS換算すると、840 PROはリード約9万9000IOPS、ライト約8万9000IOPS、840は9万4000IOPSと6万2000IOPSで、いずれもほぼ公称値通りの性能を発揮している。

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