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ムダは一切ありません

最も厚いUltrabook? 逆転の発想で生まれた最新レッツノート

2012年10月04日 13時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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18mmの中にすべて詰め込むという逆転の発想

 社内に激震が走ったのは、2012年1月のCESに合わせてレノボが発表した「IdeaPad Yoga」である。YogaはCF-AX2と同様に二軸ヒンジを採用し、360度回転する液晶ディスプレーを実現していた。

IdeaPad Yoga

 「すでにCF-AX2の開発をスタートしていた時期。先に製品化されては困るという議論が、当然のように社内ではあった。しかし、ブレーキを踏むことはできないと結論付けた。仮に同じヒンジ構造を採用しているとしても、画面サイズには14型と11.6型と差があり、堅牢性と薄型化の両立という点では我々に強みがあるという自負もあった」(長村氏)

ポート類は妥協せず搭載。18mmの中にできる限りのものを詰め込んだ

 また、Ultrabookを作るという目標に対して、パナソニックが出した結論のひとつが「薄型化の競争には加わらず、あえてトレンドの裏をかく」という発想だったという。

 これは薄さ18mmがUltrabookの要件であれば、18mmギリギリのサイズでマシンを作るということ。数ミリ、場合によってはコンマ数ミリを減らすよりも、決められたサイズの中で一切のムダを省く点に注力した。筺体を箱型とし、フットプリントを極限まで小さくした外観にもそれがよく現れている。

 スタイリッシュさを追求するUltrabookでは曲面を多用し、最薄部をぐっと絞り込み、視覚的にも薄さを強調する製品が数多く存在する。しかしそのためには内部にデッドスペースが発生し、余裕のあるフットプリントを確保しなければならない。結果として重量増というデメリットも生む。

 CF-AX2にはそういった演出がまったくと言っていいほどない。逆にHDMI端子に加えて、アナログRGB出力や有線LAN端子など、日本のビジネスマンが必要とする機能がすべて盛り込まれている。スペースがあれば、そこに少しでも高容量のバッテリーを詰め込んだ。

大型の基板にほとんどのパーツを実装

 18mmにすべてを詰め込むという逆転の発想によってCF-AX2が生まれたと書いたが、実は基板の設計も一般的なノートとは少し異なるアプローチとなっている。Ultrabookを分解してみると分かるが、多くが小型の基板を分離してレイアウトし、ケーブルなどでつないでいる。

モバイルノートの基板は小さければいいと考えがちだが、そうではないとパナソニックは言う

 しかし、CF-AX2では基板自体を一体化しており、内部にはケーブルがほとんどない。これにより基板サイズは大きくなるが、ケーブルを接続するためのコネクター類が省略できるので、結果として部品点数が減り、トータルで軽量化ができるのだ。

 なお冷却ファンは後ろに吹き出すタイプ。端子は左右に集中させている。これはタブレットスタイルでの利用を考慮したもの。ケーブルのとり回しの煩雑さや、なるべく違和感なく手に持てるようにするといった配慮が反映された設計となっている。

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