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最新パーツ性能チェック 第131回

ソケットの変更までした新APU“Trinity”のCPU性能とは?

2012年10月02日 13時01分更新

文● 加藤 勝明

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CINEBENCH R11.5

 ではベンチ結果の紹介に入ろう。まずはCPUの計算力が問われる「CINEBENCH R11.5」だ。

CINEBENCH R11.5 (単位:score) better→

 マルチコアテスト時の結果は、同じ物理4コアのi5-3570Kの約半分。それどころか2コア4スレッドかつTurbo Boostなしのi3-3225にまで負けてしまった。BulldozerベースのFXシリーズがCore iファミリーに負ける現実を考えれば、この結果はむしろ想定範囲内。改良版のPiledriverといえど、CPUコア自体の処理効率はインテル陣営に遠く及ばないのだ。
 またA10-5800K/A8-5600Kともに、シングルコアではA8-3870Kを辛うじて上回ったが、マルチコアでは負けるという点に注目。TrinityがTurbo Core 3.0で最高4GHzまで上がるのに遅いということは処理効率が今一つなBulldozerコアの弱点がモロに出てしまったことになる。

PCMark7

 続いてはPCの総合性能を見る「PCMark7」。ここでは一番基本的な「PCMark Suite」を実行して総合スコアーを比較した。

PCMark7 (単位:score) better→

 CINEBENCHではA8-3870Kに負けたが、こちらではA10-5800K/A8-5600Kどちらも過去の製品を上回るスコアーになっている。スコアーの内訳をみると、スコアー差の原因となっているのは動画変換テスト(Video transcoding-downscaling)と画像処理(Image Manupilation)の2つ。特にCore i5/i3の動画変換速度はTrinityの8~9倍高い結果になっている。

PCMark7 スコアー内訳
モデルナンバー A10-5800K A8-5600K A8-3870K Core i5-3570K Core i3-3225
Video playback
(単位:fps)
23.12 23.08 23.15 23.16 23.11
Video transcoding-downscaling
(単位:KB/sec)
3990.11 3885.45 3046.66 34036.38 31128.72
System storage-Gaming
(単位:MB/sec)
16.15 16.26 16.2 16.67 16.72
Graphics-DrectX9
(単位:fps)
27.18 26.73 22.37 21.17 18.13
Image Manipulation
(単位:Mpx/sec)
8.99 8.58 6.86 12.32 10.87
System storage-importing pictures
(単位:MB/sec)
22.67 22.99 22.74 22.18 22.43
Web browsing
(単位:pages/sec)
14.71 13.9 13.71 22.88 14.81
Data decrypting
(単位:MB/sec)
79.21 75.37 58.05 122.63 52.38
System Storage-Windows Defender
(単位:MB/sec)
5.42 5.42 5.41 5.51 5.5

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