新搭載ハードウェアエンコーダーの性能は?
「MediaEspresso6.5」でチェック
PCMark7で大差のついたエンコード速度をもう少し詳しく見るため、「MediaEspresso6.5」でも比較してみた。素材は再生時間2分35秒のAVHCD動画(解像度は1920×1080ドット)を使い、「iPad2用1280×720ドットのMPEG4」形式に変換した。
AMDの推奨では、GPUによるハードウェア支援機能はエンコードのみになっていたため、Core i5/i3側でもデコード支援機能はオフでテストしている。ちなみに、今回テストした環境ではA8-3870Kのエンコード機能を有効にすることができなかったため、一部結果がN/Aとなっている。
MediaEspressoはCPUもある程度使うため、計算力のあるCore i5がダントツで速いが、Core i3とTrinityは比較的いい勝負になっている。
ただ45分のMPEG2-TSファイル(※)を使った場合は、TrinityはCore i3にも大きく水をあけられた。1パスエンコード限定なら、Quick Sync Videoが最速エンコーダーであることはしばらく揺るぎそうにない。
ただTrinityで新搭載されたハードウェアエンコーダーは、従来のRadeonのように「AMD Media Codec」を入れなくても利用できるなど、使い勝手も上がっている。性能は今一つふるわなかったが、地道に改善は続いているようだ。
※:著作権法上の「技術的保護手段の見直し」(著作権法 第30条第1項第2号および第2条第1項第20号改正規定)により、技術的保護手段を回避してDVD やBlu-ray Discをリッピングして複製することは、2012年10月1日から違法化となりました。今回検証に使用した動画ファイルは、9月30日以前に取得したものになります。
Sandra 2012
念のため「Sandra 2012(SP5c)」に内蔵されているトランスコードベンチもやってみた。WMV動画をH.264に変換するという想定のベンチマークで、1秒で何MB処理できるかを比較するテストだ。このテストでもエンコードのハードウェア支援が使える時は使うようになっている。
MPEG2-TSを素材に使った時と傾向は似ているが、TrinityのスループットはCore i5/i3の半分程度。CPUも8割以上回すベンチなので、コアあたりの処理効率の低めなTrinityではスループットが稼げないようだ。
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