今回はちょっと珍しいモバイルルーターである「Aterm MR01LN」を紹介する。
Aterm MR01LNはNECアクセステクニカ製のモバイルルーター。なにが珍しいかというと、NTTドコモのLTE(Xi)をベースにしたMVNO(仮想移動体通信事業者)のサービス「BIGLOBE LTE」向けに提供され、現在のところBIGLOBE LTEの加入者のみが手にすることができる端末、ということ。価格は3万4800円とされているが、BIGLOBEの通信サービス利用者向けに割引価格で購入できる制度が用意される。
なお、Aterm MR01LNは現在のところBIGLOBE LTE以外に提供していないが、今後ドコモの回線を使ったMVNOへの提供が拡大する予定とのことだ。
スペックは普通のモバイルルーター
珍しいルーターと言ってもスペック的に突出した部分があるわけではない。通信速度は下り最大75Mbpsと、基本的にXiルーターと同じ。LTEのほかに3G(FOMA)にも対応し、その場合の通信速度は下り最大14Mbpsとなる。
無線LANはIEEE 802.11b/g/nに対応。クライアント側だけでなく、公衆無線LANサービスへの接続も可能だ。別売りのクレードルを用意することで、有線LANにも対応する。
連続通信時間はLTEで約6時間、3G(FOMA)で約8時間。3280mAhのリチウムポリマー充電池を内蔵する本体サイズは117×74×16mmで、重さは約150g。バッテリーは本体内蔵で取り外しはできない。最大接続台数は12台だ。
起動が速いのですぐ通信を開始できる
Aterm MR01LNを使い始めて気づくのが起動が高速ということ。電源をボタンを長押しして電源を投入してから30~40秒ほどで接続したノートPCから通信を開始でき。急ぎでネット回線を使いたい場合でも時間を無駄にすることなく通信できる。
ウェブブラウズも快適にできる。LTEの通信速度の速さはもちろん、クリックしてデータが流れはじめるまでの反応も速いためにサクサク感は高い。
無通信状態がしばらく続いた後の省電力機能は、デフォルトでスリープが設定される。デフォルトの設定では10分間、無通信が続けば通信が自動的にスリープ状態となり、動作を停止する。
スリープ状態でも無線LANは生きており、ノートPCから無線LAN接続するとそのまま復帰し通信を開始する。スリープからの復帰に本体ボタンなどを押す必要はない。
もっと電源を節約したい場合は、復帰が面倒になるがスリープよりも消費電力を抑えられる「スタンバイ」「電源OFF」を選ぶこともできる。
また、「WPS」をはじめ自動設定にも対応しており、Windows 7搭載のノートPCや最新Androidスマートフォンであれば、本体の「SET」ボタンを長押しするだけで暗号キーの入力は不要。わずらわしい文字入力をしなくていいのは嬉しい。
USB給電機能も装備
Aterm MR01LNには注目したい機能がある。それは「USB給電機能」。Android端末などのUSB機器に給電できるのだ。
給電するためには電源ボタンを長押しして「電源OFF」としなければならない上、付属の専用USBケーブルが必要となるが、ケーブルさえ持ち歩いていればAndroid端末の電池切れを救うことができるだろう。
この連載の記事
-
最終回
スマホ
初代「Pocket WiFi」から始まったモバイルルーターを振り返る -
第39回
スマホ
今、激安なiPhone 5をモバイルルーターとして使う! -
第38回
スマホ
月額約1000円からのLTE! 春のデータSIM入門 -
第37回
スマホ
最新スペックのXiモバイルルーター「HW-02E」を試す! -
第36回
スマホ
月3883円ポッキリのLTEスマホ!? イーモバの新製品を試す -
第34回
スマホ
タブレットをお得に使え! iPad&Androidタブ利用料金を考える -
第33回
スマホ
軽っ!薄っ! 電池持つ!! UQ春の新ルーターを試した -
第32回
スマホ
学生じゃない人もお得!? 学割でモバイル通信のススメ -
第31回
スマホ
光ファイバー並みの爆速! Xiの100Mbpsサービスを体験 -
第30回
スマホ
7型タブとの相性バツグン!? 最新ガラケーでテザリングを試す -
第29回
スマホ
スマホ通信事業者のテザリングコストを比較する! - この連載の一覧へ