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CDを超える高音質をPCで満喫!! ハイレゾ音源入門 第3回

まずは5万円から! USB DACとAVアンプで本格ハイレゾ再生

2012年09月26日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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ハイレゾ音源のネットワーク再生は当たり前!?
最新AVアンプの旬はUSB DAC内蔵!

 続いては、AVアンプを使ってハイレゾ音源の再生に挑戦してみる。現在のAVアンプは、映画のためのサラウンド再生だけでなく、ネットワーク機能が盛り込まれ、DLNA再生機能で、PCのHDD内にある音楽再生が可能。多くのモデルでは、ハイレゾ音源の再生にも対応してきている。

 AVアンプというと、映画などテレビと組み合わせて使うものという印象があり、音楽再生派からはちょっと敬遠されているイメージもあるが、肝心の音の実力もどんどん向上してきており、ちょっとしたプリメインアンプと比較しても十分に渡り合える実力のモデルも多い。

USB DAC機能を内蔵するパイオニアのハイエンドAVアンプ「SC-LX86」(実売価格30万円前後)

USB DAC機能を内蔵するパイオニアのハイエンドAVアンプ「SC-LX86」(実売価格30万円前後)

同じくUSB DACを内蔵するソニーの9.1chAVアンプ「TA-DA5800ES」。11月10日発売予定で希望小売価格は27万3000円

同じくUSB DACを内蔵するソニーの9.1chAVアンプ「TA-DA5800ES」。11月10日発売予定で希望小売価格は27万3000円

AVアンプではないが、デノンのスーパーオーディオCDプレーヤー「DCD-1650RE」もUSB DAC機能を搭載する。希望小売価格は18万9000円

AVアンプではないが、デノンのスーパーオーディオCDプレーヤー「DCD-1650RE」もUSB DAC機能を搭載する。希望小売価格は18万9000円

 AVアンプも高機能化が進んできており、パイオニアの「SC-LX86」やソニーの「TA-DA5800ES」といった上位機では、USB DAC機能も備えている。これらのモデルでは、前述したのと同じ方法でハイレゾ音源の再生が可能だ。

 多くのモデルで行なえる手軽な方法としては、USBメモリーにハイレゾ音源を保存し、AVアンプのUSB端子に接続して再生する方法がある。対応するサンプリング周波数はモデルによって異なるが、ハイレゾ音源の再生もきちんと行なえる。USBメモリーにコピーする手間はあるが、機器そのものの接続や設定なども不要なので、手軽に楽しめる方法と言える。

オンキヨーが10月に発売を予定している「BASE-V50」はネットワークレシーバー「NR-365」を中核とした2.1chスピーカーセット。192kHzのFLAC入力にも対応する。直販価格は7万4800円

オンキヨーが10月に発売を予定している「BASE-V50」はネットワークレシーバー「NR-365」を中核とした2.1chスピーカーセット。192kHzのFLAC入力にも対応する。直販価格は7万4800円

高音質ネットワークプレーヤーと言えば、ヤマハの「NP-S2000」(実売価格19万円前後)。もちろん192kHzのFLAC入力に対応する

高音質ネットワークプレーヤーと言えば、ヤマハの「NP-S2000」(実売価格19万円前後)。もちろん192kHzのFLAC入力に対応する

 今回挑戦するのは、ネットワーク接続によるDLNA再生。いわゆるネットワークプレーヤーを使った再生と同じものだ。それぞれを家庭のLAN環境に接続すればいいので、PCとAVアンプを直接接続する必要はない。

 AVアンプ側のネットワーク設定は比較的容易だが、PC側ではDLNAサーバーとして使えるように共有設定を変更する必要がある。ネットワーク接続が問題なくできていれば、PCの家庭内ネットワーク上にAVアンプの名称が出ているはずなので、アクセス許可をしてやればいい。基本的には、これでPC内の共有フォルダにある音楽ファイルなどの再生がAVアンプで可能になる。

本体アップデートで192kHz対応!
デノン「AVR-2113」

デノンのミドルクラスAVアンプ「AVR-2113」

デノンのミドルクラスAVアンプ「AVR-2113」

 AVアンプにはデノンの「AVR-2113」(実売価格7万円前後)を使った。デノンのミドルクラスのAVアンプで、最大出力140Wのアンプを7ch内蔵している。ドルビーTrueHDやDTS-HD MasterAudioなどのHDオーディオに対応しているのはもちろん、ネットワーク機能も強化されており、DLNA1.5対応、iPhoneなどの音楽をワイヤレスで楽しめる「AirPlay」対応など、全部入りと言っていい多機能ぶりだ。

「AVR-2113」の前面(上)と背面(下)。オーソドックスなAVアンプの外観だが、前面はスイッチ類をシンプルにレイアウトし、すっきりとした印象になっている。背面の最上部に有線LAN端子があり、同軸/光デジタル入力、5入力/1出力のHDMI端子を装備する。映像/音声入出力はかなり整理され、接続などで戸惑うことも少ない

「AVR-2113」の前面(上)と背面(下)。オーソドックスなAVアンプの外観だが、前面はスイッチ類をシンプルにレイアウトし、すっきりとした印象になっている。背面の最上部に有線LAN端子があり、同軸/光デジタル入力、5入力/1出力のHDMI端子を装備する。映像/音声入出力はかなり整理され、接続などで戸惑うことも少ない

 本機は、機能的な進化に終始するのではなく、本質的な音質の実力を高めるために、基本設計からすべて音質優先で見直した意欲作。繊細さと力強さを兼ね備え、映画はもちろん、音楽再生もじっくりと楽しめる音を目指したという。

 そして、肝心のハイサンプリング音源への対応だが、現在はWAVが48kHz、FLACが96kHzとなっている。しかし、近々行なわれる本体のアップデートにより、WAVおよびFLACの24bit/192kHz対応、Appleロスレスファイル対応、ギャップレス再生などが実現されるので、心配は要らない。

 残念ながら今回はアップデート前だったため、44.1kHzのWAV音源のほか、ハイサンプリング音源はFLACの96kHz/88.2kHz音源を中心に聴いている。

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