スケールアウトNASの特性を活かした新しい領域へ
アイシロンがビッグデータに最適な理由
2012年10月31日 09時00分更新
ネイティブでHDFSに対応アイシロンから直接読み出せる
こうしたHadoopクラスターにアイシロンを導入することで、耐障害性や性能面の問題が解決する。
まずパリティを複数ノードに分散させることで高い耐障害性を持つアイシロンであれば、単一障害点であるネームノードを保護できるほか、データノードの信頼性も確実に向上させる。スナップショットやレプリケーションなどアイシロンが持つリッチなデータ保護機能も利用できるのも大きなメリット。また、ストレージの利用効率も向上させることができる。3面のミラーリングが不要になるため、従来のデータノードに比べて約3倍の利用効率向上が見込める。
さらにノードへの分散書き込みを平準化するアイシロンのオートバランス機能により、負荷の高い部分やストレージ利用の偏りなどが排除されるため、クラスター全体で高いパフォーマンスを維持できる(図16)。サーバーとストレージを分離することで、計算能力が不足した場合にはサーバーを追加、容量が不足した場合にはストレージを追加、といった方策がとれる。ビッグデータで特に重視される拡張性という面が大幅に強化されるわけだ。
アイシロンがこうしたHadoopクラスターに最適なもう1つの理由は、Hadoop独自のファイルシステムであるHDFSへのネイティブ対応である(図17)。
一般的なHadoopのシステムでは、Hadoopで処理多様となるデータをHDFSに格納。このデータを、いったんNFSサーバーなどにコピーした後、アプリケーションで解析を行なっていた。だが、HDFSへのネイティブ対応を行なったEMCアイシロンでは、Hadoopクラスターのデータを直接格納できる。アプリケーションからはNFSやCIFS、HTTP、FTPなどさまざまなプロトコルでデータを読み出せる。
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このようにアイシロンはビッグデータにベストマッチなストレージと言って過言ではない。開発・検証用途であれば、安価なサーバーベースのHadoopシステムも十分に用をなすが、本格的なエンタープライズでのビッグデータの要件を満たすものではない。その点、既存のHadoopシステムに欠けていた信頼性や耐障害性などを確実に補うアイシロンのメリットは大きい。
(提供:EMCジャパン)
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