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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第61回

Acer、Alibaba製独自OS搭載スマホを中止 Googleが圧力?

2012年09月19日 12時00分更新

文● 末岡洋子

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反発を強めるAndy Rubin
AliyunはAndroidの派生物だと主張する

 9月15日、Android開発を統括するGoogleのAndy Rubin氏はGoogle+に3ヶ月ぶりの投稿を行ない、Alibabaへの反感を露にした。「Androidと同じぐらい強い存在になりたい」というMing氏のコメントに対し、「Aliyun OSにはAndroidランタイムが含まれている。明らかにAndroidの派生物だ」と語る。そのうえでAliyunアプリケーションはAndroidと互換性がないと突いた。

Aliyunに強く反発するAndy Rubin

 Rubin氏はその後、Alibabaの幹部による「Aliyun OSはAndroidエコシステムの一部ではなく、互換である必要はないのではないか」という発言についても、「AliyunはAndroidランタイム、フレームワーク、ツールを利用している。また、AliyunのアプリストアにはAndroidアプリ(海賊版を含め)が含まれている。つまり、AliyunがAndroidプラットフォームをベースとしており、OHAによる作業を利用している点については議論の余地はない」として、互換性を守るよう求めた。AlibabaとGoogleの対立次第では、AcerのAliyunスマホは日の目を見ることがない……その可能性もありそうだ。

 中国では2012年上半期で1億9500万台の携帯電話を売り上げた。そのうち、スマートフォンは約半分を占めている。中国市場での成長と平行して、Androidをどのようにコントロールしていくのか、Android/Googleには頭の痛い課題にみえる。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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