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「和楽花道中 杵家七三社中傑作撰〜ボカロ曲を演奏して戴いた〜」

本気すぎるPVがスゴい! 純邦楽×ボカロのCD「和楽花道中」

2012年09月23日 12時00分更新

文● 広田稔(@kawauso3

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「すべてはライブに来ていただくために」

── しかし、大人数でしかも3本ともえらく凝ったPVを作りますね。予算をかなりかけたという?

藤山 いや、出演していただいてる方々に強いている労働量と報酬は全く見合ってないと思います。ボランティアの方に協力頂けたことが非常に大きいです。潤沢にお金があって、時間にも余裕がある中で作品を作りたいですが、なかなかそういうわけにも行かない。いろいろ足りない中、なんとか工夫してやりくりしています。出演者や制作スタッフ、ボランティアの方々はSNSや投稿動画を通じて知り合った方も多く、お金の枠を超えたご助力をいただいています。

 そうしたお金だけではないものづくりは、僕はネットの投稿とプロの創作活動の中間にあると思っています。結局、動画の制作は、数ある仕事のひとつと割り切らず、クオリティーを追求すると持ち出しになるところも大きい。そうした作品にかける気迫がみんなに伝わって、すごくいい波及効果が生まれている。これまで成功できてきたのは、そういう心が集まったからだと思います。


── 思いは作品に出ますよね。このCDの先にはどんな活動を予定していますか?

藤山 10月27日、七三先生と私の二人会「信」をニコファーレで上演します(公演情報、チケット価格は4000円、ネット配信が500円)。三味線の演奏と手妻だけでなく、ゲストにお呼びした上條充さんに江戸糸あやつり人形を演じていただいて、それをニコ生で配信する予定です。実は文化庁芸術祭に申し込んでいるので、必ず現場には文化庁の審査員の方がいらっしゃる。そこで会場に絶対に収まらない人数が集まるネット配信の面白さと可能性を体験してほしい。

 ネットの活動をやってるのは、自信を持ってやってる芸をライブで見る楽しさを知ってほしいから。生のよさを感じてほしいから、その魅力の一端を動画で紹介するというスタンスです。僕の投稿作品に一発撮りが多いのは、デジタル加工ではなく生でできるというのをアピールしたいから。有料の生放送も、そこでお金を払って興味を持ってくれる方なら、将来的に生で見てくれる僕らのお客さんになってくれる可能性も高い。今回のCDを聞いていただいたり、そのPVをネットで見ていただけたなら、10月27日のライブにもぜひいらしてください。お待ちしています。

10月27日はぜひニコファーレに!


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