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装着感も画質も大進化! ソニーの新HMDを最速レビュー

2012年09月11日 13時10分更新

文● 鳥居一豊

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「HMZ-T2」のヘッドマウントディスプレー部とプロセッサー部

「HMZ-T2」のヘッドマウントディスプレー部とプロセッサー部

 昨年登場したソニーのヘッドマウントディスプレー(HMD)「HMZ-T1」は、発売当初から大人気で店頭に並ぶどころか大量のバックオーダーを抱えて、数ヵ月待ちは当たり前という状況だった。

 今年に入ってからも品薄の状況は続いており、筆者は6月頃になんとか入手できたが、その後には一時予約を打ち切る自体にまでなってしまった。どうやら日本だけでなく北米などでも人気に火が付いたようで、ここ最近のAVデバイスとしてはかなりの大ヒットとなっている。

 そして、その2号機である「HMZ-T2」がドイツ・ベルリンで開催された家電ショー「IFA 2012」で発表されるやいなや、ネット上ではHMZ-T1のユーザーがその賛否について議論を闘わせている。

 そんなHMZ-T2を10月13日に発売する、と本日ソニーが発表した(予想実売価格7万円前後)。今回その評価機をいち早くお借りすることができたのでレポートさせてもらった。買い換えたくなっちゃったらどうしよう!?

よりシンプルですっきりとしたデザインに

HMZ-T2(左)と「HMZ-T1」(右)。見た目からして大きさが違う

HMZ-T2(左)と「HMZ-T1」(右)。見た目からして大きさが違う

 編集部から届いたHMZ-T2をさっそく開梱。取り出した本体は一見すると1号機とよく似た印象。と、思ったが持ち上げてみると下の黒い部分がそっくりなくなっている。より細身のフォルムになったことで、先鋭感のあるデザインが際立っている。

 下の黒い部分がなくなったのは、1号機に装着されていた耳乗せ式のヘッドフォンが取り外されたため。ヘッドフォンは着脱式となり、製品にはカナル型のヘッドフォン(MDR-EX300相当)が付属している。本機の最大のポイントはここだろう。

HMZ-T1(左)はヘッドフォンが据え付けられていたが、HMZ-T2(右)はヘッドフォンが脱着式になった

 ヘッドフォンが取り外せるので、普段自分が使っているものに交換できる。1号機のヘッドフォンも価格を考えれば十分な音質と言えたが、有機ELディスプレーによる映像の実力を考えると力不足はいなめなかった。

 筆者も普段はヘッドフォン部分を耳からずらし、サラウンド音声は5.1chスピーカーから再生して楽しんでいた。

 着脱式のヘッドフォンはグレードアップが容易だし、よりよい音で楽しみたいという人にはありがたい進化と言えるだろう。さらにヘッドフォンを着脱式としたことで、重量は420gから330gへと軽量化された。

 重いために首に負担がかかる。ズレないようにキツく締めると、圧迫感があるし、おでこに赤くあとがつく――などなど、従来機は重量が重いことへの不満も多かったので、これもうれしい進化と言える。

ヘッドマウントディスプレー前面上部にある、ベルトを緩める時に使うロック解除ボタン。左がHMZ-T1、右がHMZ-T2

 実際に両方を持ってみると、HMZ-T2はかなり軽くなったことがわかる。約90gというと、一般的な携帯プレーヤーや、コンパクトなデジカメくらいの重さだが、頭に装着してみても軽くなったメリットはよく実感できる。

 これに合わせて、ヘッドパッド部分はより幅広の形状に変更された。おでこに当たる部分の面積を大きくすることで、接触部の圧力を分散し、おでこが赤くなりにくくなっている。

HMZ-T2のヘッドパッド部の下には、位置を調整するスイッチが新たに設けられた

HMZ-T2のヘッドパッド部の下には、位置を調整するスイッチが新たに設けられた

 接触部分もグリップ感のある素材になり、あまりきつく固定しなくてもズレにくく快適な装着ができるようになった。さらに、このヘッドパッド部分は、高さと前後の位置をそれぞれ2段階、合計4段階の調整が可能になっており、より個人に合わせた最適な装着ができるようになっている。

プロセッサー部は従来機と一緒。背面にはHDMIの入力と出力(パススルー)が1系統ずつある

プロセッサー部は従来機と一緒。背面にはHDMIの入力と出力(パススルー)が1系統ずつある

 なお、HDMI入出力などを備えるプロセッサー部は、型番ほかの印刷が少し変わったが、入出力端子などを含めて基本的に従来機と同じ。ヘッドマウントディスプレー部との接続も、前面の独自形状の端子で行なう。 

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