このページの本文へ

これは“買い”! 2560×1440表示&ピボットの27型液晶「U2713HM」 (2/3)

2012年09月05日 11時00分更新

文● 芹澤正芳

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

27型ワイド&IPS液晶でも驚異の低価格

 1万円以下の手頃な価格から、マルチメディア向けなど多彩なラインナップを揃えるデルの液晶ディスプレーで“ハイエンドモデル”として位置付けられている「デジタルハイエンド」シリーズ。IPSパネルの採用による広視野角と高画質、上位モデルは色の表現力にも優れ、プロユースにも対応が高性能なのが大きな魅力だ。久しぶりに登場した新モデルU2713HMも、デジタルハイエンドシリーズらしく、大画面、低消費電力、低価格と魅力あふれる要素がテンコ盛りだ。

 U2713HMの大きな魅力は、フルHD以上となる2560×1440ドットという高い解像度、高画質なAH-IPSパネルの採用によって左右178度と上下178度という広い視野角の確保、LEDバックライトによる低消費電力に加え、4万9980円という低価格を実現していることだ。

 色空間の国際標準規格のsRGBカバー率は99%で、工場出荷時に色の調整済みとなっており、「色補正完了証明書」も付属と開封してすぐに色の再現度が求められる仕事もこなせる。また、色域も82%(CIE1976)と広い。省エネ性能のも優れ、デルのデジタルハイエンドシリーズで同じ27型ワイドとなる「U2711」は標準の消費電力が113W、待機/スリープ時が2W未満となっているのに対し、U2713HMの消費電力は42W、待機/スリープ時で0.5W未満と大幅に減っていることが分かる。

 応答速度はGTGで8msと、ゲーム向けディスプレーなどでは2ms前後も実現できているだけに速いとはいえないが、応答速度を高速化しにくいIPSパネルの特性を考慮すると、十分な数値だ。実際に動画の視聴や、格闘ゲームなどいくつかのゲームをプレイしたが、遅延を感じることはほとんどなかった。

 ただ、従来の機種よりすべてが優れているワケではない。視野角は非常に広いが、ナナメから見るとLEDバックライトの特性ともいえる白っぽさを少し感じる。どの角度からも色の変化を感じなかった同じ27型の「U2711」とは異なる点だ(関連記事)。それもそのハズで、U2711は現在も併売されており、価格は6万9980円(2012年9月3日現在)と上位モデルという位置付け。消費電力こそ大きいものの、sRGBカバー率は100%、より色域の広いAdobeRGBもカバー率も96%と色の表現力では、U2713HMを上回っている。

 その一方で、U2713HMのスタンドは高さ調整、スイーベルに加え、U2711にはなかったピボット(回転)機能も備え、自分好みの向きや角度に調整しやすくなっている。本体に内蔵されているUSBハブについても、U2711はUSB 2.0までの対応だったがU2713HMではUSB 3.0もサポートと新モデルならではの進化ポイントもある。選択肢の幅が広がったのは素直にうれしいところだ。

高さは約11.5cmの調整ができる。もちろんチルトも可能で、ディスプレーの位置は細かく調整できる

ピボット(回転)機能も搭載と縦に表示も可能だ

 入力はD-Sub15ピンのアナログRGB端子、DVI-D端子(HDCP対応)、HDMI端子、DisplayPort端子の4系統となっている。スピーカーは内蔵されていないが、DisplayPortとHDMIからのオーディオ信号を出力するための音声端子を用意。また、ディスプレーの下部にはオプションの専用スピーカーを追加でき、それに電源を供給するための専用電源コネクターがディスプレー背面に搭載されている。このほか、背面にUSB 3.0アップストリーム端子、左側面と背面にUSB 3.0ダウンストリーム端子を2基ずつ搭載。U2711にあったマルチメディアリーダーは搭載していない。

DVI-D端子やHDMI端子、DisplayPort端子など4系統の入力を搭載

デル株式会社

デル株式会社
ASCII.jpおすすめパック
製品ラインナップ
インテルバナー