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メイドロボも間近!? ロボット掃除機の実力を見よ! 第1回

ロボット掃除機6台が激突!

ロボット掃除機はハウスメイドの夢を見るか? 徹底的に検証した

2012年08月29日 15時00分更新

文● 藤山哲人

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8畳間のタイムアタックは11分と
ナンバーワンの早さ

 ルンバと同様に実際の8畳間を掃除させタイムを計ったのが次のムービーだ。

LG空間拡張タイム

LGジグザグタイム

 空間拡張モードでは、部屋を4つのセルに分割しているのがよく分かる。空間認識をしているため、掃除にかかる時間は極わずかで11分で部屋全体を掃除した。一方、さらに早いジグザグモードは9分で終了。

 これだけ早いとバッテリーもほとんど消費しないので、HOM-BOT 2.0は広い部屋であればあるほど、その性能を発揮できるだろう。ただ「電池が切れるほど広い部屋に済んでるぜ!」という読者は、本物のメイドさんでも雇ってほしい。

とにかくモノにぶつからず
運転音も非常に静かな「HOM-BOT 2.0」

 HOM-BOT 2.0の特徴は、とにかく静かなところだ。走行とバキュームポンプの音はおよそ40dBと図書館なみの静かさというだけでなく、とにかく家具や障害物にぶつからないという点にある。障害物に近づくと速度を落とし徐々に接近。ギリギリまで近づいて掃除をするのが特徴的だ。これは走行速度が遅いというわけではなく、あたりに障害物がない場合は、スピードを上げて掃除をするというインテリジェントさだ。

運転音はわずかに聞こえるポンプの音のみで、走行音すらほとんど聞こえない。モノにぶつからないので衝撃音もない。ピークは1kHzのポンプの音のみ

 これならフスマ一枚隔てた寝室の隣を掃除していても、モノにぶつかる音で目が覚めてしまうことはないだろう。とはいえ、掃除が10分ほどで終わってしまうので、眠りにつく前に掃除は終わってしまうが……。このロボット掃除機は赤ちゃんのいる家庭で、静寂性が大きなアドバンテージになるだろう。

 なお、周波数を分析してみると、1~1.5kHzに2つの山ができているが、聞こえるのばポンプの音だけだった。

ダストビンは取り出しやすく
片手でゴミ捨て! 丸洗いもOK!

 ダストビンに溜まったゴミの捨てやすい。まず、本体上部のカバーをワンプッシュすると、車のボンネットのようにカバーが跳ね上がる。そして、ダストビンには取っ手がついているので取り出しも非常にラクだ。フタはサイドにある黄色いレバーを押すと開くため、すべての動作を片手でできるようになっている。

ゴミ捨ても片手でできる楽チンさ

右側の黄色いレバーを押すとフタが開くので、手を汚さずにゴミ捨てができる

 フィルターはHEPAクラス(空気清浄のために使われるエアフィルター)が採用されていて、その前段階にメッシュフィルターとスポンジフィルターを設け、HEPAフィルターの負担を軽減している点もなかなか考えられている。排気はHEPAフィルターでクリーンになった空気がわずかに後方から排出されるようになっており、ゴミの巻き上げも最小限に抑えられている。

HEPAフィルターは目が細かいので、大型のフィルターで、アコーディオンカーテンのように折り曲げられ面積を稼いでいる

排気は本体後部から。とはいえ出てくる空気が非常に少ない

多種多様なセンサーを搭載し
効率的な動きを実現

 壁や障害物は5個の赤外線センサーで検知、そこで検出できなかったものはメカニカルスイッチのバンパーセンサーではなく、全面ゴムの下に配置されている圧力センサーで検出しているようだ。また階段センサーは赤外線センサーを3つ搭載している。

iRobot ルンバ780 
ダストビンFULLセンサー なし
壁センサー IR×5/パンパー
(圧力センサー方式)
階段センサー IR×3
巻き込み防止センサー あり
走行不能センサー あり
床ゴミセンサー なし
空間マッピング あり
(天井と床面CCDカメラ)
速度制御 あり
ジャイロセンサー あり

 また先に述べたとおり、部屋の認識には上部CCDカメラを利用。移動距離の検出や床のゴミの状態は、下部CCDカメラを利用している。さらに、キレイな矩形のジグサク運転をするために、ジャイロセンサーも搭載し、自分が向かっている方向を認識。また、障害物のない場所ではスピードを上げ、障害物に接近するとスピードを下げるために、加速度センサーも内蔵し駆動輪の調整をしている。

段差センサーは前方3ヵ所に設置

壁・障害物センサーは前方の丸い穴の位置にある。赤外線方式でセンサー数は5個

バンパーのセンサーは、たいていが機械式のスイッチになっているが、HOM-BOT 2.0は出っ張ったゴム部分の下に圧力センサーを備えているようだ

HOM-BOT 2.0のその他の魅力を写真で紹介

運転時間が短いのでバッテリーはリチウムイオン1900mAhと少なめ。交換目安はおよそ2年。カートリッジ式になっているので、誰にでも安全・確実に交換できる

日本のマーケットを意識して、畳用のオプションを標準装備。吸い込み口の黄色いパーツは2種類あり、1つはフローリングとじゅうたん用のゴム製ワイパー、もう1つの赤い起毛したワイパーは畳用になっている

ACアダプターはなく、充電器と一体化されているため場所を取らないのも助かる

標準添付のフローリングを乾拭きするモップもついている。なお水拭きはできない

リモコンは本体でできるすべての操作に加え、手動運転も可能。「空間拡張モード」は「CELL BY CELL」という表記になっている。充電台のポケットに収納できるので、行方不明にならない

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