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AVライター・鳥居一豊の「ビビビっときたAVデバイス」! 第4回

密かに人気! 秋の夜長のサラウンドヘッドフォンのススメ

2012年08月29日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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サラウンド再生の観点ではソニーが秀逸

 トータルでの印象を踏まえると、サラウンド再生という点ではソニーが最優秀だと感じた。やはりHDオーディオ対応の威力は大きい。映画的なダイナミックレンジの広い音の再現や、迫力や臨場感がよく伝わるメリハリの効いた音づくりなどもサラウンドヘッドフォンとして熟成度が高いと感じる。

 忠実感のある再現で映画も音楽も色づけなくストレートに再現するオーディオテクニカは、これまでのサラウンドヘッドフォンにはない情報量の豊かさが大きな魅力。パナソニックは大音量がちょっと苦手とはいえ、中域が充実し声を魅力的に聴かせる再現は、大人向けの音とも言える。BDの音楽ソフトやBS放送のライブ番組などをよく見るという人には、最適と言ってもいい。

プライベート用のサラウンドシステムとして
1台持ってて損はない!

 ここのところのヘッドフォンの人気の高さにともなって、ヘッドフォンの音質への要求も高くなっているため、サラウンドヘッドフォンの音質もかなりグレードが上がってきたと感じる。

 サラウンド音声を収録したコンテンツは、映画や音楽だけでなく、ゲームのようにどちらかというと一人で没頭するものも増えてきており、リビングにサラウンドシステムがあればOKというわけではなくなってきている。ゲーム用として、あるいは自分の部屋で好きな映画や音楽を一人で楽しみたいという人にとって、サラウンドヘッドフォンは魅力的なアイテムと言っていいだろう。

 サラウンド再生の導入に消極的な人の理由を考えると、複数スピーカーの導入を含めたコスト的、住宅環境的なものが大きいだろう。そのために、サラウンドの魅力を体験できずにいるのはもったいないと思う。

 バーチャル再生技術やサラウンドヘッドフォンの音質的なグレードに不信感を持っている人もいるかもしれないが、最新モデルは音の実力もかなりのレベルになっており、先入観抜きでサラウンドヘッドフォンを試してみれば、案外いい音だと感じる人は多いはず。値段的にもかなり買いやすくなってきているので、この機会にぜひともその実力を自分の耳で試してほしい。

 

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