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Apple vs. Samsungの特許侵害裁判が決着

Appleが特許裁判完全勝利、日本での判決も各国に波及か

2012年08月27日 22時00分更新

文● 鈴木淳也(Junya Suzuki)

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7つの特許侵害

 今回、Appleは7つの特許についてSamsungが28の製品で権利を侵害しているとして裁判を起こしている。7つの特許の内容は下記の通りだ。Apple Insiderが全資料をまとめているほか(特許番号で一部記述ミスあり)、前述のWall Street Journalの記事で分かりやすく図示しているので参考にするといい。

  • '381/「ゴムバンド」特許:ウェブブラウザーなどスクロール終端でバウンドして終端を示す「バウンススクロール」と呼ばれる機能
  • '915/「ピンチズーム」特許:2本指操作での画面の縮小拡大、そのほかマルチフィンガージェスチャーでの基本操作
  • '163/「タップ・ツー・ズーム」特許:画面をダブルタップして拡大する機能
  • '677、'087:iPhoneの基本デザインに関するもの
  • '305:iPhoneのホームスクリーンデザインに関する特許、アイコンの丸みなどを表現したもの
  • '889:iPadの基本デザインに関するもの

 特許侵害については個々の特許に応じて該当する製品が列挙されているが、最後の「'889」のみ該当製品なしとなり、今回はタブレットデザインに関しては除外されている。そのため、該当製品にはGALAXY Tabは含まれず、列挙されたものはスマートフォンのラインナップが中心となっている。

 なお、前出のように今回の裁判の損害賠償金額は10億5000万ドルとなっており、当初Appleが主張していた25億ドルの金額の半分以下となっている。だが、賠償金額としては過去最高クラスであり、Appleの主張がほぼ認められる一方、Samsung側のデータ通信に関する基本特許はAppleの侵害は認められておらず、ほぼ完全勝利に近い。

 今回の評定を下した9人の陪審員の判断に関するレポートがWall Street Journalで紹介されており、興味ある方は一読いただくといいだろう。

判決に対する両社のコメント

 今回の判決にあたり、両社からコメントが出ている。Samsung側の公式コメントについてはThe Vergeが、Apple CEOのTim Cook氏が従業員らに宛てたメールのコメントはWall Street Journalがそれぞれ報じている。

 要点をかいつまむと、Samsungは「今回の判決はAppleの勝利というよりも、米国ユーザーらの損失というべきだ。これが選択肢を狭め、イノベーションを阻害し、ひいては製品価格の高騰を招く」としている。

 一方、Appleが社内送信したメールには「今日はAppleにとって、そして世界中のイノベーターにとって重要な日だ。今回の裁判のポイントはお金や特許よりも重要なものだ。われわれはオリジナリティとイノベーションに価値を見出しており、世界で最良の製品を作るために心血を注いでいる。これらは顧客のためのものであり、決して恥知らずにも製品を模倣する競合のためのものではない」と、今回の担当判事ならびに陪審員らに感謝の意を示している。


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