ごはんの旨味成分が32%アップ!
つづいて浸しの行程。ただお米を浸しているだけだと、米同士が重なり合ってしまい、給水が不均一の状態になる。しかし、ヘルシオ炊飯器はかいてんユニットがお米を1粒1粒きっちり引き離すことで均等に給水できるようになり、吸水率も約10%アップするという。
そして加熱行程では、かいてんユニットで釜内の水温のムラを少なくし、でん粉を糖分に変える「糖化酵素」が最も活性化する温度(60度)を保ったまま加熱。これにより甘み成分が約14%アップするという。
最後の仕上げである連続沸騰行程では、沸騰時に吹き出す“おねば”(白い粘着質の泡)をかいてんユニットが切ることでごはんのツヤやコシ、ふっくら感を増す。
通常の炊飯器では、おねばが釜から吹き出す前に温度を下げるが、そうするとおねばの層が少なくなってツヤやコシ、ふっくら感が下がってしまうという。これを避けるため、羽根を収納したかいてんユニットを回転させて泡を切り、温度を下げないままおねばが噴出すのを防ぐ。
これらの行程におけるかいてんユニットの役割により、ごはんの旨味成分が32%アップするという。
さらにヘルシオ炊飯器はお米だけではなく、かき混ぜが必要なさまざまな料理の調理も可能。肉じゃがやクリームシチュー、カスタードクリームなど、KS-PX10Aで42品目、KS-GX10Aで26品目の応用調理が行なえる。
ヘルシオ=脱油というわけではない
ヘルシオと聞くとウォーターオーブン=余分な油をカットする、というイメージだが、ヘルシオ炊飯器はむしろその逆で、お米の栄養分を極力残すための調理機器である。
ヘルシオのブランドコンセプトについて、同社の健康・環境システム事業本部 調理システム事業部長 藤井 正信氏は「(シャープの)オンリーワン技術によって健康とおいしさを両立する調理器具」であるとのこと。
また、お米は粒食であり、粉食(パンなど)と比較して血糖値上昇がゆるやかで消化吸収もおだやかなので、生活習慣病の予防に効果的だと説明した。