レースが終わるまで
いや、終わっても油断できないレースだった
レースももうすぐ終わろうとしている157周目、#17 KEIHIN HSVを駆る塚越選手が鈴鹿イチの高速コーナーである130Rで、ライバルをかわしつつクリアした直後、タイヤがバーストしスピン、コース外のガードレールにぶつかりながらストップするという、深刻なアクシデントが起こる。ほぼ全開でクリアするコーナーなだけに、深刻なクラッシュになってしまった。当然ながら赤旗中断、セーフティーカーランとなった。塚越選手もそのまま病院へ搬送されたが、無事とのことだった。
このときのセーフティーカーランはMirai Z4にとっては不利な状況になる。#11 ゲイナーR8に1周差となってしまい、すぐ後ろについた#33 ハンコックポルシェに抜かれてしまったのだ。この後、ゴールまでは順位は変わらず最終的には7位でチェッカーを受けた。痛車の順位は、7位:Mirai Z4、8位:イカ娘フェラーリ、15位:エヴァ紫電、16位:音々コルベット、ミクZ4とマッハ先輩がリタイヤだった。
こうして真夏の1000kmは幕を閉じた。圧倒的なスピードで勝利したでちゃうアストンが、レース後のウィニングランで出火するという、レースが終わったあとまで気を抜けないレースだったのも印象深い。1000kmを走りきった感想を番場選手と佐々木選手に聞いてみた。
番場選手「暑かったけど、体力的にどうこうというほどでもなかった。一番きつかったのが夕方の西日。あれのせいでラインや他のマシンが見えにくくて本当に恐かった。あとは接触がなければもっと上にいけたと思うけど、なんとか1000kmを走り切れたのでよかった」
佐々木選手「僕はスーパー耐久でいつも300kmくらいは走っているので、今回も体力的にはそんなに大変という感じではなかったんですが、接触でコースアウトしてしまったのが非常に悔しい。完走できたうれしさよりも、あの悔しさが上回っています。柳田選手も謝りにきてくれたので、怒っているとかはないんですが、とにかく悔しいですね」
ミクZ4のリタイヤは残念だったが、Mirai Z4が番場・佐々木コンビで最上位のゴールをしたことを素直に喜びたい。
しかし、ミクZ4はこれによってチャンピオン争いが非常に苦しくなった。現在は1位のでちゃうアストンの47点に対し、6位で12点差となっている。苦しくはなったが、それはどのチームも一緒で、完全に勝負権がなくなったわけではない。去年は5点差を残り1戦で逆転した。今年はあと3戦残っているから、まだ諦めるには早い。谷口・片岡という超S級ドライバーだからこそ起こせる逆転劇を期待しつつ、全力で応援しよう!
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