ミクZ4が序盤でまさかのリタイヤに……
ミクZ4は片岡選手のまま30周以上走り、ピットでは谷口選手も走る準備をし始めた矢先、実況のピエール北川氏の口から「初音ミクがスローダウン!」というアナウンスが場内に響き渡り、90名近くが集まった応援シートには衝撃が走る。そして巨大スクリーンに映し出されたのは、S字付近で動けなくなっているミクZ4の姿だった。
詳細な原因は現時点では不明だが、鈴木代表によると「ガス欠」とのこと。しかし「セパンのときのガス欠とはタイプが違う」とのこと。大橋監督も「セパンの一件もあり、ガソリンは余裕を持って入れていた。あと2~3周は普通に走れていたハズ。何が原因かはこれから洗い出します」とのこと。鈴鹿で大量得点を狙っていただけに、このノーポイントは非常に大きい。
なんとミクZ4は160周(GT300クラス)のうち、34周で舞台から降りてしまった。この時点で、マッハ先輩、Racerbook R8、プリウスGT、#87 JLOC ランボルギーニ、そしてミクZ4の5台がリタイヤした。
しかし、まだMirai Z4がいる! ここからはMirai Z4を全力で応援だ! となった矢先に、佐々木選手に交代したばかりのMirai Z4がGT500クラスの#1 S Road GT-Rにデグナーカーブで突っ込まれてコースアウトして、砂利にスタックしてしまう。予選の好調っぷりとは真逆の不運である。不幸中の幸いで、17位でレースに復帰することができた。この接触は佐々木選手にとって相当悔しかったらしく「あの接触が今回のレースで一番悔しい」と語った。
この後、GT500の#8 ARTA HSVと、GT300の#52 GREENTEC SLSがヘアピンの手前で接触、SLSはガードレールにぶつかった衝撃でマシンが片輪走行状態になるほどで、セーフティーカーが投入された。ドライバーの黒沢選手はヘリコプターで病院に搬送されたが、命に別状はないとのことだった。
ただ、このセーフティーカーランはMirai Z4に有利に働いた。目の前の車両との差がなくなり、セーフティーカーがピットに入ったあとは番場選手に交代してなんと9位まで順位を上げていた。この時点でまだレースは半分くらいなのに、GT500、300ともにタイヤバーストや接触、マシントラブルなどが続出し、とにかく生き残ることが大事だとファンも思い知らされただろう。
レースも中盤を過ぎた96周目、8位の順位で番場選手はピットイン。タイヤ全交換と佐々木選手へのバトンタッチを終える。ピットアウト時点で11位に順位は落ちたが、佐々木選手の安定した走りで徐々に元の順位を取り戻していく。7位まで順位を押し上げたあと、127周目にピットインし、最後のスティントを走る番場選手に交代した。
この直後、129周目に#2 エヴァ紫電がマシントラブルを起こし、そのままガレージに入ってしまい、2位を走っていたにもかかわらず戦線離脱となった。なお、#48 音々コルベットも124周目にガレージに入ってしまう。
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