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夏休み終了直前! デジタル機器自由研究 第1回

指紋リーダーの限界に挑む! 本当に他人の指では通らない?

2012年08月20日 19時00分更新

文● 柳谷智宣

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自分の指なのに認証できないと困りモノ
FRR=本人拒否率はどのくらい?

 他人にログインされる心配がほとんどないなら、次に気になるのがFRPだ。ある日突然ログインできなくなってしまったら、困りもの。そこで、いろいろと試してみる。

 「REX-FSU2」はスワイプ式のセンサーを搭載しているが、指を乗せるだけで認識するエリア式のセンサーもある。こちらは指が濡れていると認識できないのがネック。「REX-FSU2」は高周波RFセンシング機構を備えており、表皮の内側にある真皮をスキャンするので、指が湿っていても認識しやすいという。そこで、指を水で濡らしてチェック。結果は認識できなかった。湿っているくらいなら認識できたが、水滴が付いているとアウト。綺麗にぬぐってからスキャンする必要がある。

指が濡れていると指紋は認識できないようだ

 前出の空港の話に戻るが、指紋を削り、2009年に成田空港のセキュリティを通過して不正入国される事件があった。ということで、紙やすりを買ってきてチャレンジしてみる。まず、通常の状態で登録し、指先を削ってテストする。認識しなくなると言うことは、犯罪データベースにヒットしなくなるので生体認証を通過できる。一般ユーザーなら、本人なのにログインできなくなってしまうと言うわけだ。

 しばらく削っていたが、なかなかエラーが起きない。最初はおそるおそるだったが、途中からがしがしと削ってみる。摩擦熱でやけどしそうだ。指紋の凸凹はなくなり、赤ちゃんの肌のようにつるつる。テープで指紋を採ってみても、のっぺりして判別が付かない。ただし、直接指を見ると、十分指紋がわかる。指紋は相当深いところまであるようだ。指先が赤くなり痛くなってきたので、センサーをなぞるとやっとエラーに! しかし、再度チャレンジすると認証された。何回か試したところ、10回に2回くらいはきちんとなぞっているのにエラーになる。削った効果はあったようだ。とはいえ、これで限界なので、認識は可能、という結果に。認証させないのが目的なら、ケガを覚悟で削り取るしかないだろう。

400番の紙やすりで指先をがしがし削る

指先はつるつるになったが、微妙に指紋は視認できる。コレ以上削るとなるとケガを覚悟するしかないので断念

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